英語で「お互いに」を意味するeach otherの前に前置詞が必要なときと不要なときの違いは何か?

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引き続き、『例解 和文英訳教本』を読み進めます。

本日は、第1章の4を読了。

ここまで読み進めて気づきましたが、毎回の課題に日本人がはまりやすいトラップが仕掛けられています。良問ですね。

今回の英訳の課題文は、「あの二人の兄弟は、つまらぬことでいつも互いに喧嘩ばかりしている」です。

まず自分は「あの二人の兄弟」をthat two brothersにしてしまいました。日本語では指し示している対象が単数でも複数でも「あの」で通るので、thatにしがちです。英語では対象が複数ならthoseにしないといけません。だからthose two brothersとするのが正しいです。

「喧嘩」については、「口論する」という意味のquarrelを使いました。これは当たり。ですが、each otherの前に前置詞が必要なのに、自分の解答は付けていませんでした。これもトラップでした。

日本語の「互いに」は副詞的に使うので、英語のeach otherも副詞だと勘違いして、quarrel each otherと書く人が多いがこれは間違い。each other代名詞であるから、quarrel with each otherのようにwithが必要。こうしたことはすべてeach otherの前の動詞の語法で決まる。

(『例解 和文英訳教本』P26~27より)

動詞が他動詞なら前置詞がなくてOKですが、自動詞なら前置詞が必要になります。quarrelは自動詞なのでquarrel with each otherという風にwithが入ってくるわけですね。

ただ今回の課題のポイントは、現在形で書くのと現在進行形で書くのとでどのようなニュアンスの違いが生じるのか、というものです。この点については本文でお楽しみください。

『例解 和文英訳教本』は岩波新書の『日本人の英語』の問題集版のような感じで、毎回課題を解いて解説を読むたびに目から鱗の発見があり、素晴らしいです。

高校生の中にはこのシリーズを何冊も解いて大学生になっていく人もいるのでしょうね。自分も受験生の頃にやっておきたかったです。