『蘭陵王』第6話の感想と豆知識~疫病解決の基本は「水」~

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『蘭陵王』第6話を観ました。

勘違いによって、雪舞の目には、高長恭が無慈悲な人として映ります。雪舞に悪しざまに言われて怒った高長恭による壁ドンは見どころです。 

高長恭と雪舞は恋愛関係にならない運命?

雪舞と高長恭の2人は、白山村で別れて旅館で出くわし、壺口関で別れて賊民村で再び出会います。いずれもロマンチックな再会ではなく、高長恭が任務を遂行する中でのものです。雪舞は高長恭の「恋人」ではなく、彼を「助ける人」である運命なのでしょうか?

雪舞に学ぶ大きな問題を解決するヒント

雪舞と彼女が面倒を見る「謎の男」は一緒に洞窟の中に落ちます。目の前にいる一人の男を救おうと努力した結果、疫病の蔓延する村全体を救う方法をひらめきます。大きくて手に負えないと思われる問題も、目の前の一見小さな問題の解決に集中すれば、乗り越えられることもある、そんなことを教えてくれる一幕でした。

疫病解決の基本は「水」

村で疫病が蔓延する原因が、村民たちが飲むその汚い水だということに雪舞は気づきました。そこで、水を砂利などでこして浄化して利用するようにしました。また雄黄酒を使って消毒するなどして、村全体を清潔な環境に整えます。こうして疫病問題は見事解決されました。疫病の解決は、「水」が鍵でした。

虎との決闘と『水滸伝』

最後のシーンは、「謎の男」と虎との決闘です。第3話の旅館の眠り薬に続きここでも想起するのが、中国の四大名著の一つ、『水滸伝』です。『水滸伝』では、武松という男による有名な虎退治が描かれます。中国人にとっての「虎退治」は、日本人にとっての「鬼退治」みたいなものかもしれません。興味があれば読んでみてください。

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雪舞は一休さん?

天女の血を引き巫女の孫でありながら、いつも現実的に物事を解決していく雪舞。坊主でありながら自力のアイデアで問題を解決していく一休さんみたいだと思いました。問題解決策の種を理解できない周りの人々は、雪舞のことをあるいは「天女」と呼んだりするのでしょうか。

もっと知りたい人のための本

蘭陵王を扱った小説には、田中芳樹の『蘭陵王』があります。

蘭陵王の生きた時代は中国の南北朝時代。時代背景を知りたいなら、『魏晋南北朝 融合する文明』や『魏晋南北朝』あたりがいいかもしれません。