英語の同格で使われる名詞には冠詞のtheが付くことが多い、という学校であまり教わらない準英文法。
引き続き、『例解 和文英訳教本』 (文法矯正編)を読み進めます。
今まで結構英文法を知っていると勝手に思い込んでいました。が、読んで見ると初めて知ることばかりです。
例えば今回新たに知った事実は、同格で使われる名詞はtheが付くことが多いというもの。
本書(P181)で挙げられているのが、以下の例文です。
(a)I heard the rumor that Mr. Kato is going to run for mayor.
「加藤氏が市長選に出馬するという噂を聞いた」
で、きっちりその理由が説明されています。
それは〈同格〉とは〈話題を一つに絞る〉ということだからである。(a)の「噂」は何の噂でもよいわけではなく、「加藤氏が市長選に出馬する」という噂だけに意味が限定される。
(中略)
その内容が「唯一」に絞られるのでtheとなるわけだ。
(同ページ (中略)は当ブログによる省略)
次のページには、同格のthatと使える名詞の一覧が掲載されています。
その一つ目にあるのが、「事実」という意味のfactです。
で、そのfactを辞書で引いてみると、確かに同格パターンではtheが付いています。
2 the fact (that)・・・ということ:I don't deny the fact that occasionally things go wrong. たまにうまくいかないことがあるということは否定しない.|The fact we didn't win when we were so close is very disappointing. もう少しというところまで行きながら勝てなかったのは残念だ.
(『ロングマン英和辞典』P562 factの項目より)
その後に記載された決まり文句も総じてthe付きです。
・despite the fact that ・・・にもかかわらず
・given the fact that/in view of the fact that ・・・を考えれば
・due to the fact that ・・・のため, ・・・が原因で
読む場合には知らなくても困らないためか、学生時代にこうした事実を教わった記憶はありません。
同格で使われる名詞はtheが付くことが多い、という事実を覚えておけば、英語を書くときや英会話のときの助けになりますね。
もちろんあくまで「多い」であって、「必ずそうなる」というルールではないですが、間違いを犯す確率は下げることができると思います。
『例解~』では、例外についても触れられているので、それも覚えておけばもっと間違う確率を下げることができますね。