引き続き、『例解 和文英訳教本』 (文法矯正編)を読み進めます。
今日も一気に英訳課題を5題分進めました。
いずれも冠詞の章にあるものです。
今日得た新たな知識は、ちょっとニッチというか、上級者向けかもしれません。
それは、主語が複数形であるにもかかわらず、目的語の冠詞がaになるパターンについてです。
「10代の若者の多くは常にくしやブラシを携帯している。」(P196)という英訳課題があります。
主語はMany teenagersで複数になるので、自分は「くしやブラシ」をcombs and brushesと訳してしまいました。
ところがこれは、間違いとまではいえないものの、適切とはいえないようなのです。
combs and brushesだと、一人でくしやブラシを複数持っているイメージになるといいます。
主語が複数形だからくしやブラシも複数形にしないと、とわざわざ考えてそうしたのに間違いだったとは・・・
主語が複数形(総称)であるにもかかわらず目的語がaになる場合は、〈1人1つずつ〉というニュアンスになる。これが、世間で言う〈総称のa〉のいま一つのケースだ。筆者は〈1人1つずつのa〉と呼ぶことにする。
(『例解 和文英訳教本』(文法矯正編)P196~197より)
さらに「携帯している」をcarryと訳しましたが、これも「不適切」でした。carryは「(比較的重い物)を運ぶ」という意味です。
では、どんな英語を使えばいいかというと、have~on[with]です。
いわれてみれば、この表現はなんとな~く印象があります。
世間的にみてたとえ英語の上級者であっても、ペーパー試験組だと意外とこういう基本的な表現を知らなかったり、使えなかったりします。
それは真に上級者といえるのでしょうか?
それはさておき、haveを辞書で引いてみると、きっちりhave~on[with]の記載があり、例文もあります。
I didn't have my passport with me.
パスポートを持っていなかった.
(『ロングマン英和辞典』P745 haveの項目)
紙の辞書の良い点の一つは、一つのことを調べるとついでに近辺の記載に目がいって、おまけ的に知識がまた得られることです。
have~on[with]の次には以下の意味も載せられていて、これまた新発見でした。
3《進行形不可》(have got とも) ・・・を使う, 借りる:Can I have the car tonight, Mom?お母さん, 今晩車使ってもいい?
『例解 和文英訳教本』 (文法矯正編)は、「和文英訳」とありますが、課題文は日常会話で使える実用的なものが多いので、英会話力も上げられて非常に良いですよ。