引き続き、『例解 和文英訳教本』 (文法矯正編)を読み進めます。
英訳課題5題分を読了しました。
今回の新発見は、義務、予定、運命、可能、意図を意味する「be to不定詞」に関することです。
be to不定詞に〈予定〉の意味があると覚えていると、変なときに使ってしまう危険性がある。be to不定詞の特徴は、背後に〈第三者の意志〉が隠れていることである。
(『例解 和文英訳教本』 (文法矯正編)P147より)
例えば、「2人は来月結婚する予定だ」という日本語は、英語で次のようにいえます。
They are to be married next month.
ポイントは、この予定を組んだ第三者の意志が背後に感じられることです。
つまりこの英語は、「2人」が自分たちの意志で婚約したというより、他の誰か、例えば両者の親の考えで結婚することになった場合に似合った言い方です。
be to不定詞の英語は、黒幕を感じさせるのです。
また、「be to不定詞」の意味の一つとして「意図」がありますが、文法書によってはこの「意図」は「予定」に組み込まれています。
例えば『表現のための実践ロイヤル英文法』では、「be to不定詞」の意味として「意図」が挙げられておらず、「意図を含む「予定」」として「予定」に分類されています。
条件節中で用いられる場合, 人が主語だと, 意図を含む「予定」を表す。
If you are to get there by lunchtime, you had better start now.
(昼食時までにそこに着くつもりなら、もう出発したほうがよい)
(『表現のための実践ロイヤル英文法』P140より)
混乱することに、『例解~』の方には以下のようなことも書かれています。
今度は(2)の方だが、〈意図〉を表すbe to不定詞は、ふつうif節中で使うということを知っているだろうか。ところが、これにも注意が必要で、それは〈公の願望〉〈人類全体にとっての願望〉の場合だけである。個人の願望には使えない。この場合の第三者とは「社会全体」「人類全体」などである。
(『例解~』P148より)
確かに先に引用した『表現の~』の例文はif節中にありますが、youが〈公〉や〈人類〉に当たるのか、というのは引っかかるところです。
自分はこのyouを何かのグループと解釈しました。そうすれば、規模は小さいながら、一種の「公」と見ることもできないことはないからです。(少なくとも個人ではないですね)