べナール型対流のオープンセル型とクローズドセル型を超わかりやすく簡単に解説!【気象予報士試験対策】

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気象予報士試験対策として『図解 よくわかる気象学』を読んでいます。

今日は、べナール型対流について勉強しました。ここに自分なりの理解をまとめておきます。

べナール型対流とは、規則正しく並んだ対流のことを言います。

べナール型対流にはオープンセル型クローズドセル型がありますが、それぞれどのようなときにできるのか見ていきましょう。

べナール型対流(オープンセル型)

例えば、冬の日本海では、南からの暖流により、海水の温度が比較的暖かくなっています。

そのため海面付近の空気も暖められますが、一方で上空には大陸方面から強い寒気がやって来ます。

すると、海上と上空の空気の温度差が大きくなることで、規則正しく並んだ上下方向の対流が発生します。

空気や水は、その中での温度差が一定の大きさを超えると、その差を解消するような動き、すなわち対流を発生させるのです。

大きな温度差によって対流(上昇気流と下降気流)が発生すると、上昇気流の部分に雲ができます

以下の図ような、蜂の巣型の雲ができるのです。

(『図解 よくわかる気象学』P329より)

これがオープンセル型ですが、これは上空に強い寒気がやって来て、温度差が特に大きい場合にできるものです。

べナール型対流(クローズドセル型)

一方、クローズドセル型は、上空の寒気が弱く、温度差が比較的小さい場合に発生します。

温度差が小さいと、発生する上下方向の対流もマイルドなものとなり、雲の発生する高さもより高くなります。

さらに、その雲は上空の風に流されます

最終的に、雲は風が収束する場所に落ち着くことになるのです。

クローズドセル型も蜂の巣状に広がりますが、オープンセル型と違い、蜂の巣の穴の部分に雲ができるかたちとなります。

(同書同ページより)

ちなみに、べナール型対流の変化を見ることは、上空の寒気の強さの変化を見ることともいえます。

また、このオープンセル型とクローズドセル型の雲を見れば、上空の寒気の強さが推測できます。つまり、オープンセル型というのは上空の寒気が強いときに発生し、逆にクローズドセル型というのは上空の寒気が弱いときに発生するものなので、もしクローズドセル型からオープンセル型に雲が変化すれば、それは雲だけではなく上空の寒気が強く変化したことも表しているのです。

(同書P330より)