引き続き、『例解 和文英訳教本』 (文法矯正編)を読み進めます。
英訳課題5題分を一気に読み進めました。
面白いと思ったのは、「時や条件を表す副詞節内(いわゆるif節、when節)で未来のことを表す場合は現在形を使う」という文法の根拠の説明。
このルールは、学習辞典にも書かれています。
(1)将来起こるかもしれないことを話題にしてifを用いる場合でも, if節中では現在時制を用いる:If I fail(×will fail)the test, I will have to take it again. もし試験に落ちたらもう一度受験しなければならない.
(『ロングマン英和辞典』P809「ifと時制」より)
「試験に落ちたら」というのは「起こるかもしれない未来のこと」ですが、willは使わず、現在形にするのですね。
ルールといってしまえばそれまでですが、『例解~』ではその理由が書かれています。
それはだいたい次のようなものです。(引用ではありません)
willは根拠に乏しいものの確信的な推量を表すけれども、ifはあくまで「かもしれない」という、「そうでないかもしれない」という可能性も大きく含む仮定。
これは確信的な推量を表すwillとは矛盾するので、if節内にwillは使わない。
whenの場合は逆に、whenが確定的なことを前提としているのに推量を表すwillを使うことが矛盾している。
また注意すべきは、以上のようなルールは副詞節の場合に当てはまるもので、名詞節などでは、未来のことならwillを使うということです。
Do you know when he will get home?
彼がいつ帰宅するかご存じですか?
(『ロングマン英和辞典』P1967 whenの項目 強調は当ブログ)
「いつ帰宅するか(ということ)」という名詞節なので、when節内にwillが使われます。
節内にwillがあってもなくても、英語を読んだり聞いたりするときは多くの場合、分脈で意味は理解できるだろうと思います。
でも英語で何かを発信する場合は、こうした文法知識は必要です。
アウトプットの立場になったときに間違えやすいポイントでしょうね。