雲という、白昼堂々と現れる幽霊の定義とは?【気象予報士試験対策】

スポンサーリンク

半分娯楽、半分気象予報士試験対策として、『雲の中では何が起こっているのか』(荒木健太郎著)を読み始めました。Amazonでの評価も非常に高く、良書間違いなしです。

まずは雲の定義から始まります。

雲とは?

本書によれば、雲とは、

「無数の小さな水滴や氷の結晶の集合体が、地球上の大気中に浮かんで見えているもの」と定義されています。(図1・1)。

(P22)

となっています。おぉ・・・さすが定義だけあってちょっと堅いな、と思いながら下の図1・1に目をやると、

f:id:yaseteru:20210621135629j:plain

かなりユルいです。

スーツでピシッときめた堅そうなオジサンが来たな、と思ってその下半身に目をやるとミニスカートだった、みたいなギャップがあります。

それはどうでもよくて、問題は上の定義です。

雲の定義のユルい覚え方

「無数の小さな水滴や氷の結晶の集合体が、地球上の大気中に浮かんで見えているもの」

こういう厳密な定義って、読んでて息苦しくなるし、だいたい頭に残りません。だからもう少し工夫を加えて覚えやすくしました。

ずばり、雲とは、

水と氷の幽霊がこの世に現れたもの

です。

本書によれば、定義のポイントは、「大気中に浮かんでいる」ことと「見えている」ことなので(P23)、「幽霊」がイメージとしてピッタリです。

「この世」とは「地球上の大気中」のことですね。 

スーツでビシッときめた堅い方の定義を頭から引き出す際は、「水と氷の幽霊がこの世に現れたもの」というユルい定義をまず思い起こして、それをとっかかりにします。

雲の構成員の名前

ちなみに、雲を構成する水滴を「雲粒(うんりゅう)」 といい、氷の結晶を「氷晶(ひょうしょう)」といいます。

そして、この2つをまとめて「雲粒子(くもりゅうし)」と呼びます。

天才詩人、李白には雲が何に見えたか?

中国、唐の時代の天才詩人、李白は雲を見て楊貴妃(ようきひ)の衣裳(いしょう)やその美しい容姿を思い浮かべました。

以下は彼の作品、『清平調詞』の一部です。

雲想衣裳花想容

雲には衣裳(いしょう)を想い花には容(かんばせ)を想う

ひとつとして同じかたちのない雲には、人の想像力を羽ばたかせる自由があります。

昼休みにふと空を見上げると、ほら、そこには幽霊が・・・

本日の1冊 

イメージ図と写真(主に白黒)が豊富で読みやすいけれど、中身はやさしすぎず浅すぎず、知的好奇心を十分に満たしてくれる一冊。非常におすすめ。