半分娯楽、半分気象予報士試験対策として、『雲の中では何が起こっているのか』(荒木健太郎著)を読み始めました。Amazonでの評価も非常に高く、良書間違いなしです。
まずは雲の定義から始まります。
雲とは?
本書によれば、雲とは、
「無数の小さな水滴や氷の結晶の集合体が、地球上の大気中に浮かんで見えているもの」と定義されています。(図1・1)。
(P22)
となっています。おぉ・・・さすが定義だけあってちょっと堅いな、と思いながら下の図1・1に目をやると、
かなりユルいです。
スーツでピシッときめた堅そうなオジサンが来たな、と思ってその下半身に目をやるとミニスカートだった、みたいなギャップがあります。
それはどうでもよくて、問題は上の定義です。
雲の定義のユルい覚え方
「無数の小さな水滴や氷の結晶の集合体が、地球上の大気中に浮かんで見えているもの」
こういう厳密な定義って、読んでて息苦しくなるし、だいたい頭に残りません。だからもう少し工夫を加えて覚えやすくしました。
ずばり、雲とは、
水と氷の幽霊がこの世に現れたもの
です。
本書によれば、定義のポイントは、「大気中に浮かんでいる」ことと「見えている」ことなので(P23)、「幽霊」がイメージとしてピッタリです。
「この世」とは「地球上の大気中」のことですね。
スーツでビシッときめた堅い方の定義を頭から引き出す際は、「水と氷の幽霊がこの世に現れたもの」というユルい定義をまず思い起こして、それをとっかかりにします。
雲の構成員の名前
ちなみに、雲を構成する水滴を「雲粒(うんりゅう)」 といい、氷の結晶を「氷晶(ひょうしょう)」といいます。
そして、この2つをまとめて「雲粒子(くもりゅうし)」と呼びます。
天才詩人、李白には雲が何に見えたか?
中国、唐の時代の天才詩人、李白は雲を見て楊貴妃(ようきひ)の衣裳(いしょう)やその美しい容姿を思い浮かべました。
以下は彼の作品、『清平調詞』の一部です。
雲想衣裳花想容
雲には衣裳(いしょう)を想い花には容(かんばせ)を想う
ひとつとして同じかたちのない雲には、人の想像力を羽ばたかせる自由があります。
昼休みにふと空を見上げると、ほら、そこには幽霊が・・・
本日の1冊
イメージ図と写真(主に白黒)が豊富で読みやすいけれど、中身はやさしすぎず浅すぎず、知的好奇心を十分に満たしてくれる一冊。非常におすすめ。