引き続き、『例解 和文英訳教本』 (文法矯正編)を読み進めます。
今日読んだのはP50~52で、大過去について解説されています。
意外に思ったのが、大過去は基本的に使わなくてもよいという説明。
大過去とは、過去のある時より前の動作や出来事を表す際に使うとされるもので、「had+過去分詞」で表します。
The book was much better than I had expected.
その本は思ったよりずっと良かった。
「思った」のは「良かった」と感じた時より前のこと、すなわち過去の過去のことだから「had expected」という大過去の形を使うのでした。
と、そう習ったのですが、実際はこうした言い方は一般的ではないようです。
言ってしまえば、多くの場合、常識的に時間の前後関係はわかるので、わざわざ「had+過去分詞」を使わなくてもよいということ。
The book was much better than I expected.
その本は思ったよりずっと良かった。
実際には時間的ずれがあるものの、前も後ろも過去形にして問題ないということです。
でももし分脈などで時間の前後の判断ができないと思われるなら、「had+過去分詞」で時間関係をはっきりさせる必要があります。
The train pulled out when I arrived.(私が着いたときに, その列車は出発した)では, whenは同時を表すから,「私が着いた」と「列車が出た」という2つの出来事が単に同時に起きたことを述べていることになる。The train had already pulled out when I arrived. (私が着いたときには, その列車はもう出てしまっていた)という場合は,「列車が出た」のは,「私が着いたとき」よりさらに過去のことであることを表している(➱p.510 235B(2))(わずかの差で乗り遅れたのならhad just pulled outを使えばよい)。
(『表現のための実践ロイヤル英文法』P59より)