定積比熱と定圧比熱を超簡単に解説【気象予報士試験対策】

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イラスト図解 よくわかる気象学』で気象予報士試験の準備中。

今日は比熱について学習しました。

比熱とは、熱しやすさの指標

比熱とは、物質1kgを1℃上昇させるのに必要なエネルギー量のことです。

簡単に言えば、熱しやすさの指標です。

比熱で遊ぶ

感覚をつかむため、国語的に遊んでみます。

「彼って比熱が大きいのよ」

これは「彼は熱しやすい」のか「彼は熱しにくい」のか、どちらでしょうか?

答えは、「彼は熱しにくい」です。

なぜなら、比熱とは物質1kgを1℃上昇させるのに必要なエネルギー量なので、「比熱が大きい」ということは温度を上昇させるのに必要なエネルギー量が大きいということだからです。

「彼って比熱が大きいのよ」は「彼を熱するには大きなエネルギーが必要なのよ」という意味なのです。つまり、「彼は熱しにくい」です。

逆に「彼って比熱が小さいのよ」なら「彼って熱しやすいのよ」という意味になります。小さいエネルギー量で熱することができるからです。

さて、その比熱には、定積比熱と定圧比熱があります。

定積比熱とは?

定積比熱とは、体積が一定の場合の比熱のことです。

体積が一定だと、より少ないエネルギー量で温度を上昇させることができます。それは、熱力学の第一法則でみると一目瞭然です。

ΔQ=ΔW+Δu

これが熱力学の第一法則ですが、ΔQは加えられた熱量、ΔWは体積変化、Δuは温度変化を表します。(熱力学の第一法則について詳しくは過去記事でどうぞ)

この式において、ΔQは「加えられた熱量」ですが、ΔWの体積変化が一定なら、その熱量はすべてΔuの温度変化に使われます。

つまり、加えられた熱量が体積変化のために消費されない分、温度変化のための取り分が大きくなります。

そのため、体積が一定の場合は、より少ないエネルギー量で温度を上昇させることができるのです。

定圧比熱とは?

一方、定圧比熱とは、圧力が一定の場合の比熱のことです。

ΔQ=ΔW+Δu

圧力が一定の場合、熱力学の第一法則において一定になるものがないので、加えられた熱量ΔQは体積変化ΔWと温度変化Δuのそれぞれに振り分けられます。

体積と温度で加えられた熱量をシェアするので、体積が一定の場合のような熱量の独り占めはできません。

なので、定圧の場合は定積の場合に比べ、温度は上昇しにくくなります。

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気象予報士試験に合格されている中島俊夫氏が書かれた『イラスト図解 よくわかる気象学』を使って学習しています。漫画付きで、とてもわかりやすいです。

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※講師や講座内容は変更されることもあるかもしれないので、各自で内容を確認の上でお願いします。