「そろそろ~してもいい頃だ」の英語は仮定法過去で表す?~It is about time~の語法~

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引き続き、『例解 和文英訳教本』 (文法矯正編)を読み進めます。

本日は、英訳課題4題分を進めました。

へえと思ったのが、It is about time~の語法。

It is about timeは、後ろに節(S+V)などが来て、「そろそろ~してもいい頃だ」という意味を表します。

英語に多く触れてきた人なら、英語を見て意味はだいたい想像がつくと思います。

問題は、その語法ですね。

timeの後ろにくる節の動詞は、過去形になります。

似た表現として本書では「~するべき時だ」という意味のIt is time S+V~も挙げられています。

(a) It is time you were married.

「もう結婚していてよい時期ですよ」

(『例解 和文英訳教本』(文法矯正編)P70より)

このwereは仮定法過去のことで、「現実とのギャップ」を表すのだろうということです。(仮定法とはそもそも非現実的な仮定を述べるときに使うものでした)

It is (about)time S+Vに関して、『アンカーコズミカ英和辞典』P1942のtimeの項目には、次のような語法に関するポイントが書かれていました。

・節の動詞は基本的に過去形だが、現在形や原形になることもある。

・timeの後ろのthatは普通、省略される。

・youを除いて、主語が単数のときは普通、be動詞はwereではなくwas。

そして面白い例文も掲載されています。

It's time he woke[wakes] up and smelled[smells] the coffee.

彼はいいかげん目を覚まして(現実をしっかり見て)いいころだ.

起きてコーヒーの匂いを嗅いで目を覚ませ、と。

『ロングマン英和辞典』P1792では、成句として「it's about time sb did sth」というのが載せられています。

It's about time we had a night out together.

そろそろ夜一緒に出かけようよ.

もしこれが男から女に言われたものなら、完全に下心が見えみえですが。

It is (about) timeという英語の意味が漠然とわかっても、以上のような語法の知識が欠けていると、節内の動詞が過去形になっていてちょっと戸惑うこともあるかもしれませんね。