ofの使いすぎに注意!「労働人口の減少」を英語のある前置詞を使って言い表せられた人は英語のセンスがあるかも?

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『続 日本人の英語』を読み終わって、今は『実践 日本人の英語』を読み始めました。

マーク・ピーターセン氏によるこのシリーズは本当に勉強になるし、面白いです。

今日読んでいて、はっとなったのは、以下の記述。

この’’improvement in performance''(性能向上)のように,variation(変動)やreduction(削減),decrease(減少),increase(増加),degradation(劣化)など,何かの「変化」を示すものを表すには,その何かをofよりもinの目的語にしたほうが,わかりやすく,自然な英語表現になる.つまり,「景気の変動」なら’’variations in economic conditions'',「教員数の削減」なら’’a reduction in the number of faculty members'',「熱帯雨林の面積80万k㎡の減少」なら’’an 800,000k㎡ decrease in rainforest area'',「人口の1割の増加」なら’’a 10% increase in population’’,(・・・)

(マーク・ピーターセン著『実践 日本人の英語』(岩波新書)P10~11 (・・・)は当ブログによる省略)

decrease in, increase inという言い方はよく耳にしますが、「変化」という共通点があったんですね。これは気づきませんでした。

確かに変化を表す場合は、よく前置詞のinが使われています。

日本語では「の」で表すことが多いので、英語にたくさん触れて「変化 in」の感覚が身に付いていないと、英語でもofを使いがちになるでしょう。

その点、例えば「労働人口の減少」をinを使って表せることができるかが、英語の感覚が身に付いているかどうかをみる一つの試金石になりそうですね。

a decline in the working-age population 労働人口減少

「の」とくれば「of」と決めつけず、変化を表す場合は、inで表すことができないか一旦立ち止まって考えてみましょう。

大学受験や英検の英作文では、この変化のinを使えると相当役に立ちそうです。

大学受験生が使う定番の単語帳の一つ『英単語ターゲット1900 6訂版』(P57)にも、次のような例文が掲載されています。(アンダーラインなどは省略)

There was an increase in wine trade between the two countries.

両国間のワイン貿易が拡大した。

また、『英検1級 でる順パス単 5訂版』(P115)には、次の例文があります。(同上)

The repercussions of the debt crisis included a fall in stock prices.

債務危機の影響は,株価下落を招いた。

ちなみにrepercussionsは、「影響、(音の)反響」という意味のrepercussionの複数形です。

色々と変化の激しい近現代の社会を描写する英語にはこの「変化 in」が頻繁に登場します。しばらくこのinの使い方に注目してみてください。

『実践 日本人の英語』を読めば、日本人が日本語の発想に引きずられて犯しがちな英語の間違いを減らすことができるであろう良書です。興味のある方は読んでみてください。