中国のイメージといえば赤色、その意味と理由を歴史から解き明かす

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今日头条というアプリの艺述史で、中国で赤色が特別な地位にある理由を解説している動画を視聴。

中国で伝統衣裳やライトアップに赤色がよく取り入れられるのは、共産主義の影響だろうとずっと思っていた。しかし、どうやら中国では古代から赤色は特別な色であったようだ。その伝統と、近代の革命思想による影響で、現代中国でも赤色が重要な地位を占めているのだという。

大昔の中国人の祖先は、太陽を崇拝していた。崇拝の対象は太陽に始まり、動物になり、神話になり、そして宗教になった。朝日や夕日を見てもわかるように、当時の人々にとって太陽は赤色だった。動画によれば、これが中国の赤色崇拝の始まりだという。

それが人々の心に深く入り込むのに、陰陽五行説が大きな役割を果たす。陰陽五行説では、金、木、水、火、土によって万物の運行規律を表すが、それぞれに対応する色がある。例えば、火は赤色で、強い生命力を表す。この陰陽五行説の影響で、青色、黒色、白色、黄色、赤色が人々の生活の中で重要な地位を占めるようになった。

中国の周王朝の王室では、陰陽五行説により、赤色が尊重された。『礼記』には、葬儀は早朝の空の赤い時に行わなければならず、軍馬は腹が白く毛の赤い馬にしなければならない、といった決まりが記されている。

近代になり、中国では革命思想に基づく封建統治や軍閥の打倒運動が始まる。西洋では革命のシンボルカラーは赤色である。革命では血が流れ、血は赤色である。赤色は人心を刺激し、精神を鼓舞する。中国の革命戦士たちのシンボルカラーも赤色となった。

以上のように、中国における伝統的な赤色崇拝と近代の革命思想の影響が重なって、現代中国でも赤色が特別な地位にあるのだという。

→イメージとして中国のシンボルカラーを尋ねられたら「赤」ってすぐに答えられるけれど、日本を含めて他の国はあまり色のイメージが浮かばない。そのことから考えれば、中国文化は、色に特にこだわりのある文化なのかもしれない。

ちなみに、日本の国旗のルーツは、源平合戦時の源氏の旗印であるといわれているそうだ。

余談ですが、源平合戦時の両氏の旗印は源氏が白地に赤丸、平氏が赤地に金丸でした。これが後に、対抗する二組の競争などに使われる「紅白」の由来となったという説が有力です。なお、源氏の「白地赤丸」は日本国旗「日の丸」のルーツといわれています。

『日本国紀(上)』(幻冬舎文庫)P150百田尚樹)

今回登場した周王朝については、中公新書から『周―理想化された古代王朝』という本が出ている。あの孔子も、周の時代を理想としていた。

 

参考:今日头条「艺述史【”如果信仰有颜色,那一定是中国红!”,为何红色能有如此地位?】」