漢字、漢服、漢族、漢人など、中国人はなぜ「漢」を誇りとするのか?漢王朝の偉大性について中国人が解説。

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今日头条というアプリの艺述史で中国歴代王朝の「漢人」という自称について中国人が解説している動画を視聴。

中国大陸にはかつて、周王朝、秦王朝、漢王朝、唐王朝、宋王朝、清王朝など、多くの王朝が存在した。

しかし、漢人、漢族、漢服、漢字、漢語などの言葉からわかるように、漢王朝だけが、何か特別であるようである。歴代王朝の多くの人々が漢人を自任し、もって誇りとした。動画では、その理由について解説している。

ひと言いえば、それは漢王朝が歴代の王朝の中でも強かったからであるという。

周王朝は、歴代王朝の中で最も統治期間が長かったが、国として1つにまとまっていなかった。諸侯国の秦や斉が、それぞれあたかも1つの独立国のようであって、中原の人々は自らを周人だとは自任していなかった。中国を初めて統一した秦は、惜しくも短命であり、人民は圧政の下にあった。

それゆえ、真に中国を統一し、人民の心に入り込むことができたのは、400年の歴史を持つ漢王朝だという。

郷挙里選(きょうきょりせん)によって官吏への道が少数の貴族以外の人々にも開かれ、戸籍制度が整備されて人民の身分が定まった。こうした制度により、秦の圧政時代とは違い、社会はより文明化した。

秦末漢初の人口は約1300万人であったが、後漢の最盛期には約6500万人にもなっている。それだけ人民の生活が安定していたことがわかる。

宋王朝の統治期間は漢王朝に迫るが、異民族の侵略により屈辱を受けている。その点、漢は強く、意気盛んな匈奴(きょうど)を戦略的に撃退してシルクロードを開き、周辺の国を従えた。

以上より、国土面積の広さ、人口の多さ、軍事力の強さなどから、当時の漢は世界でもトップレベルの強国だったとする。

→ほぼ単一民族で、歴史上、異民族や異国に中国ほど悩まされたことがない日本には、こういう、どの時代が特に誇り高いか、という意識はあまりない気がする。そもそも中国のように王朝がコロコロ変わっているわけでもない。でも、日本が世界経済を席巻した1980年代から90年代は、後世の日本人にも誇り高い時代として語り継がれているかもしれない。

漢の時代については、中公新書で『漢帝国―400年の興亡』という本が出ています。興味のある方はどうぞ。

 

参考:今日头条 艺述史 中国有20多个朝代,为何偏自称”汉人”?说出来真提气!