過去形、現在完了形、過去完了形の違いは、起点や終点を意識すればわかりやすく簡単に理解できる

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マーク・ピーターセン『日本人の英語』、パート20のうちのパート12を読了。

パート12は、英語の時制について。

英語の時制表現について何となくの理解で通してきたが、本文を読んで勉強になった。

パート12の後半部分では、以下の時制の違いについて解説されている(ちなみに本文の例文は主語がsisterなのでhaveはhas)。

studied 

have sudied

have been studying

had studied

had been studying

過去形のstudied English for two years

studied English for two yearsは、「英語を2年間勉強した」という過去形(もちろん主語がないので英文としては不完全)。

過去のある2年間、英語を勉強したことを表す。ただし、いつからの2年間かは不明。

そして、現在完了形(have studied English)と違い、その過去の影響が現在まで続いている、「過去の2年間の英語の勉強があっての今」という感じはない。気持ちとして、英語を勉強した過去とはおさらばした感じ。

本書では以下のように解説(本書の例文は、My sister studied English.)。

ただの"studied English"だけであったら, 過去に勉強したことと今の彼女との繋がりは一切暗示されない.

(マーク・ピーターセン『日本人の英語』(岩波新書)P103)

現在完了形のhave studied English for two yearsと、現在完了進行形のhave been studying English for two years

have studied English for two yearsは、日本語に訳すと、「英語を2年間勉強した(してきた)」。

しかし、過去形と違い、2年間の英語の勉強が今なお続いている。(だから、「してきた」とも訳せる)。

その2年間の終点(※終点といっても勉強が終わったわけではない)は現在であり、そのためその起点も明らかになる(現在から2年前)。

なお、for two yearsなしのhave studied Englishなら、「英語を勉強した(したことがある)」という意味になり、その勉強した過去の影響が現在まで続いていることを表す(過去の勉強あっての今のイメージ)。

have been studying English for two yearsは、have studied...の場合と大きな意味の違いはないが、現在まで勉強してきたプロセスが生き生きと表現される。日本語であえて表現すれば、have studiedが「勉強した(してきた)」なら、have been studying...は「勉強してきている」。

過去完了形のhad studied English for two yearsと、過去完了進行形のhad been studying English for two years

had studied English for two yearsは、日本語では「2年間英語の勉強した(してきた)」となる、過去完了形。

日本語だと、過去形や現在完了形と同じ「勉強した」となるのでややこしい。訳すと同じだが、意味は違う。

過去形は、過去のいつからの2年間か、その起点がわからない(漠然と過去の2年間)。現在完了形は、「現在までの2年間」だから、その起点ははっきりする(現在から2年前)。

では過去完了形ではどうか?

過去完了形では、英語を勉強した2年間の終点を、何か大きな意味のある時点として強調する(なにかの事情があって勉強が終わった)。本書では以下の例文が挙げられている。

She had studied(あるいは, "had been studying")English for two years before giving it up.(英語の勉強を止めるまでは, 2年間もしてきた.)

(本書P105)

なお、過去完了進行形のhad been studying...は、現在完了形に対する現在完了進行形の場合と同じく、英語を勉強していたプロセスが生き生きと表現される。

パート12では、以上のような英語の時制の他に、「日曜日はいつも何をしているのですか.」という日本語をWhat are you always doing on sunday?とすることの間違いについて解説されています。気になる方は『日本人の英語』でどうぞ。