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今日は、「暖かい雨」について学習しました。
暖かい雨と冷たい雨を分けるものは何か?
暖かい雨は、冷たい雨との比較で理解します。
暖かい雨は、雲の中で水蒸気が空気中の土ぼこりやすすなどに凝結し水滴となって落ちてきたものをいいます。
一方、冷たい雨は、氷点下の雲の中で氷晶が形成され、それが落下の過程で溶けて水滴になったものが、冷たい雨です。
つまり、氷晶になるという過程を経ず、凝結して落ちてきたものが暖かい雨で、一度氷晶になり、溶けて最終的に雨となったものが冷たい雨です。
一言でいえば、水滴ひとすじが暖かい雨で、元氷晶が冷たい雨です。
日本で降る雨は、ほとんどが冷たい雨です。
暖かい雨ができるまで
暖かい雨ができるまでには、二段階あります。まずは凝結過程で、その次が併合過程です。
凝結過程(ぎょうけつかてい)
まず、雨の始まりは水蒸気を含む空気の過飽和です。
過飽和になると、空気中の土ぼこりやすす(これらをエアロゾルと呼ぶ)に空気中の水蒸気が凝結し始めます。
その凝結が続くと、やがてエアロゾルを核とした水滴、すなわち雲粒(うんりゅう)となります。
しかし、そのまま凝結が続いて雨となるわけではなく、雲粒から雨粒となるのに必要なのが、併合過程と呼ばれるものです。
併合過程(へいごうかてい)
ある程度の大きさになった水滴(雲粒)は、落下を始めます。
その落下の速度は大きい水滴ほど速いので、落下する大きい水滴は小さい水滴に追いつき、それらを併合していきます。
併合するとさらに大きくなって落下速度も増加し、次々と小さい水滴を併合していきます。
このようにして雲粒から雨粒へと成長する過程を併合過程といいます。
暖かい雨は、このように空気が過飽和に達し、凝結過程と併合過程を経て形成されます。
ただし、併合過程にある水滴はある程度の大きさになると空気抵抗や小さな水滴との衝突によって分裂するため、どこまでも大きくなるということはありません。
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