乾燥断熱減率と湿潤断熱減率の違いを超わかりやすく解説【気象予報士試験対策】

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イラスト図解 よくわかる気象学』を使って気象予報士試験の準備中。

今日は、乾燥断熱減率と湿潤断熱減率について学習しました。

雲はなしよの乾燥断熱減率

乾燥断熱減率とは、雲の生成なしに断熱的に空気が上昇した場合の温度の変化の割合のことです。「雲の生成なしに」は「水蒸気の凝結なしに」と言い換えることもできます。

具体的には、100m上昇すると気温は約1℃低下します。

雲はありよの湿潤断熱減率

湿潤断熱減率とは、雲の生成ありで空気が上昇した場合の温度の変化の割合のことです。

具体的には、100m上昇すると気温は約0.5℃低下します。

雲は水蒸気ではない

雲について注意しておくべきは、それが水蒸気ではなく水の粒(もしくは氷の粒)の集まりであるということです。

なので、「雲が生成される」とは、水蒸気が凝結して水の粒になるということです。

以前の記事で書いた通り、水蒸気が凝結して水の粒という液体になるとき、熱は空気中に放出されます。

雲の生成ありとなしでなぜ0.5℃の差が生じるのか? 

結論から先にいうと、空気の上昇による断熱冷却が、雲の生成によって放出された熱のために抑制されるからです。

前回の記事で書いた通り、空気は上昇すると気圧の低下によって膨張し、その温度は低下します。

この温度の低下を断熱冷却といいます。

この低下の割合は、雲が生成されない場合は100m上昇につき約1℃ですが、雲が生成される場合は約0.5℃になります。

雲が生成されるということは、水蒸気が水の粒という液体に変化すること。これを凝結といいますが、そのとき熱が空気中に放出されます。

この放出された熱が、空気の上昇による断熱冷却を抑制します。

そのために雲が生成される場合とそうでない場合とで、気温の低下の割合が0.5℃ほど差が生じるのです。

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※講師や講座内容は変更されることもあるかもしれないので、各自で内容を確認の上でお願いします。