『イラスト図解 よくわかる気象学』を使って気象予報士試験の準備中。
今日は、静水圧平衡(静力学平衡)について学習しました。
風はどっちに吹く?
風は高気圧から低気圧の方へ吹くのか、低気圧から高気圧の方へ吹くのか、どちらでしょうか?
風は、高気圧から低気圧の方へ吹きます。
高圧的な人と低圧的な人が向かい合ったら、低圧的な人は高圧的な人の発する空気に押され気味になりますが、そのイメージです。
歯磨き粉のチューブを押せば(圧力を加えれば)、ぐにゅっと歯磨き粉が流れ出ます。これも圧力の高い方から低い方に歯磨き粉が流れたということです。
空気を動かして風を起こす力の名前
空気が高気圧から低気圧の方へ流れて風となったのは、そこに力が働いたからです。この力を気圧傾度力(きあつけいどりょく)といいます。
気圧傾度力とは、一言でいうと、気圧差による力のことです。
高気圧と低気圧の気圧の差によって生じる力です。この気圧傾度力が空気を水平方向に動かします。
ドーナツで学ぶ静水圧平衡(静力学平衡)
以前の記事で高度が高くなるほど気圧が低くなることを学びました。
ということは、上空は低気圧で、地上は高気圧ということになります。
にもかかわらず、地上から上空に向かって空気が流れて、ぶわーっと私たちの髪が逆立たないのはなぜなのでしょう?
それは、空気にも重力が働いているからです。
それを図にしたのが以下です。
図にあるドーナツみたいなのは、ドーナツです。空気でできた空気ドーナツだと思ってください。
地上は気圧が高く、上空は気圧が低いので、ここではこの空気ドーナツに気圧の差による力、すなわち気圧傾度力が働いています。
仮に、気圧傾度力しか働いていないとすれば、このドーナツは上へ上へと空の彼方に流れていきます。高気圧から低気圧の方へ吹く風に乗って移動するイメージです。
ところが、この空気ドーナツは空中で静止したままです。なぜかというと、この空気ドーナツには気圧傾度力とは反対方向に重力が働いており、その二つの力が釣り合っているからです。
この気圧傾度力と重力が釣り合った状態のことを静水圧平衡(せいすいあつへいこう)、あるいは静力学平衡(せいりきがくへいこう)といいます。
気象予報士試験のオンラインスクールの紹介
気象予報士試験に合格されている中島俊夫氏が書かれた『イラスト図解 よくわかる気象学』を使って学習しています。漫画付きで、とてもわかりやすいです。
【オンスク.JP】 では、この著者による講座をパソコンやスマホで視聴することができます。興味のある方は、試してみてください。
※講師や講座内容は変更されることもあるかもしれないので、各自で内容を確認の上でお願いします。