華流ドラマ『蘭陵王』第1話の感想と豆知識~恋のキューピットは誰だ?~

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中国・台湾ドラマ『蘭陵王』の第1話を観ました。日本語の吹き替えで一度通しで観たことがありますが、今回は中国語で挑戦です。

以下、ネタバレ含みます。

戦(いくさ)を終えた後の野外温泉で運命の人と出会うという設定はロマンチックか?

本作のヒーロー蘭陵王(らんりょうおう)が、周軍との戦(いくさ)を終えて山奥の温泉で入浴している時に、ヒロイン雪舞(せつぶ)と出会う。山奥の温泉は清らかで、2人は美男美女。しかし、現代に置き換えてみると、大仕事を終えたサラリーマンが居酒屋でビールジョッキ片手に「ぷは~っ!」ってなっている時に、運命の女性と初めて目が合う、みたいなもので、わりと低俗(笑)な出会い方です。

蘭陵王と雪舞との恋のキューピットとなるのはニワトリ

雪舞は、逃げるニワトリを追い掛けていくうちに、村を出てしまい、山奥の温泉で入浴中の蘭陵王と出会うことになります。七夕伝説でも、カササギという鳥が羽を広げて橋を架け、織姫(おりひめ)と牽牛(けんぎゅう)を引き合わせます。出会いを望む人は、近所の公園で鳥を追いかけてみましょう。でもおっさんがやると不審者なので注意です。

雪舞の祖母、楊林氏みたいな人は現代にもいる

その予知能力により、雪舞と蘭陵王が出会うことを知っている雪舞の祖母、楊林氏。2人が出会うことによる悲劇を避けるため、何とか雪舞が蘭陵王と出会うことを阻もうとします。今でいえば、娘の恋の邪魔をする父や母みたいな存在です。お節介ですが、この楊林氏の運命への抵抗が、蘭陵王と雪舞との運命をより際立たせてくれます。

雪舞が花火を作ろうとしていた頃、日本は古墳時代

雪舞はドラマのオリジナルキャラクターですが、蘭陵王は実在しました。彼は541年に当時中国大陸にあった王朝の1つ、北斉の皇族として生まれます。当時の日本は、古墳時代です。ちなみに、蘭陵王は573年に没していますが、その翌年の574年に日本ではある有名な人物が誕生しています。 聖徳太子(厩戸皇子)です。

蘭陵王は実際、女っぽかったのかもしれない 

最後のシーンで雪舞は、入浴中の蘭陵王の後ろ姿を見て女性と勘違いします。実際、蘭陵王は女性っぽい美しさがあったのかもしれません。Wikipediaの「高長恭」の記事に、

穏やかな顔つきの人物であったが心は勇敢であった。また「音容兼美」と史書に明記される美声と麗貌に加え(・・・)

という記述もあります。 

個人的には、蘭陵王を演じる中国の俳優、馮紹峰(ウィリアム・フォン)の容貌は、この記述のイメージにぴったりだと感じましたが、どうでしょうか?

 

蘭陵王を主人公とする日本の小説もあります。興味のある方は読んでみてください。