日本史を勉強中。
今日は、中世における御家人(ごけにん)について調べました。鎌倉幕府を開いた源頼朝(みなもとのよりとも)の時代ですね。
御家人って何?
御家人・・・「家」の「人」に「御」が付いて「御家人」。
そうか、「オタク(御宅)」のことか!
というのは間違いです。
御家人とは、一言でいえば、「将軍のポチ」のこと。
・ポチ 犬(飼い犬)の代名詞。転じて、権力者に対して従順な者や媚びへつらう者に対し、「○○の犬」と同義の蔑称として使われることもある。」
(ポチ - Wikipediaより)
大きな権力を持つ将軍さまと強い主従関係(上下関係)をむすんだ武士のことを御家人(ごけにん)と言います。
御家人の「家人(けにん)」とは、家来(けらい)のことですね。
なぜ尊敬の意を表す「御」 が付いているかというと、それは将軍に対する敬意からですね。
いくら家来とはいえ、お偉い将軍にべったりとくっ付いた人たちですから、「御」が付いて「御家人」と呼ばれます。
例えば、いくら臭い靴下でも、社長の履いている靴下だと、単に「靴下」とは呼びにくいですよね。だから、「御靴下(おくつした)」みたいな。
御家人は、好き好んで将軍のポチをしているわけではない
御家人は、将軍さまに「戦(いくさ)に行け」と言われると、「ワン!」と言って出陣します。
そしてそれに勝つと、将軍さまから「よしよし」とほめられ、エサ(土地)が与えられます。
御家人も、無償で、無条件で、将軍さまの言いなり(ポチ)になっているわけではないのです。
御恩と奉公による封建関係って何?
このことはしばしば、御恩(ごおん)と奉公(ほうこう)という言葉を使って説明されます。
将軍さまから御恩という名の「エサ(土地)」が与えられるからこそ、御家人は「ワン!」と言って奉公、つまり戦場で戦うという奉仕(ほうし)をするのです。
給料(お金)が与えられるからこそ会社で働くサラリーマンといった感じですね。
給料という接着剤によって会社とサラリーマンがくっ付くように、土地という接着剤によって将軍さまと御家人がくっ付いているのです。
こうした、土地という接着剤によって主人(しゅじん)と家来(けらい)がくっ付く関係を、封建関係(ほうけんかんけい)と呼びます。
そして、この封建関係によって支配が行われる仕組みのことを、封建制度(ほうけんせいど)と呼びます。
御家人の奉仕は、「戦(いくさ)」と「警備」
戦場で戦って奉仕するといっても、そういつもいつも戦(いくさ)があるわけではありません。
では戦のない時は、御家人は何をしていたのでしょうか?
家でごろんとなって鼻くそをほじっていたわけではなく(ほじっていたかもしれませんが)、基本は京都の朝廷(天皇のいるところ)か、関東の鎌倉で警備をしていました。番犬をしていたわけですね。
この京都の朝廷の警備のことを京都大番役(きょうとおおばんやく)と言い、関東の鎌倉の警備のことを鎌倉番役(かまくらばんやく)と言いました。
どうでしたでしょうか?
封建関係なんて言われると、わかりにくいですが、中身はいたってシンプルですね。要するに、ごほうびを通じた主人と家来のウィンウィンの関係のことです。
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