北朝鮮とロシアの関係と北朝鮮で人気の第二外国語

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1年以上も前のものですが、北朝鮮とロシアの関係をテーマにした動画を観ました。

今は、メディアでも北朝鮮と関係が深い国として中国ばかりが注目されます。しかし、歴史を振り返ると、北朝鮮とロシアの関係は見逃せません。この動画では、北朝鮮とロシアの関係の歴史がざっくりと紹介されています。さらにざっくりまとめてみます。

第二次世界大戦時、朝鮮半島がまだ日本の植民地であった頃、のちに今の北朝鮮を建国することになる金日成(キムイルソン)は、ソ連から対日抗争のための援助得ます。

今の朝鮮労働党の元となる朝鮮共産党北朝鮮分局が、1945年に組織された時も、1948年に朝鮮民主主義人民共和国が建国された時も、ソ連の援助がありました。

さらに、50年代60年代には、ソ連の援助のもとに工業化が進み、アジアにおいては日本に次ぐ勢いでした。

しかし、1991年にソ連が崩壊すると、その恩恵も途切れ、国際的な制裁を受ける中、北朝鮮は中国に接近するようになりました。

今では、北朝鮮の最大の貿易相手国は中国となっています。

今の北朝鮮のトップである金正恩(キムジョンウン)が、権力の座に就いた時、一番初めに訪問しようとした国は、ロシアでした。結果的には、この訪問はキャンセルされることになるのですが、この時金正恩がロシアを選んだということは、何か意味ありげ・・・

今の北朝鮮の最大の貿易相手国は中国とありますが、だいたい貿易総額の9割が対中国のものです。ほとんどです。 

ということは、北朝鮮が核実験などした場合、潜在的に最も強い経済制裁を課すことのできる国は、中国です。ところがよく言われるのは、中国にとっては、北朝鮮が崩壊して南北統一が実現されることは好ましくないということ。なぜなら、そうなるとアメリカと同盟を結んでいる韓国と国境を接することになり、これは、安全保障の観点から良い条件とは言えないから。韓国と中国の間に北朝鮮があることにより、安全保障上のクッションとなっているわけです。

 元寇から日本を救ったもの→鎌倉武士、暴風雨、そして・・・

そういえば、日本も大昔にクッションで救われたことがあります。1274年と1281年の元寇の時です。有名なのは、たまたま発生した暴風雨が元軍を壊滅させたことで、日本は侵略を免れた、というものですが、もう一つあります。

それは、一部の朝鮮人の元軍に対する抵抗です。

もともと元軍が日本に攻め入る前には、朝鮮半島には高麗(こうらい)という独立国家がありました。元はまずこの高麗を侵略し、属国とします。簡単に属国となったわけではなく、数十年にわたる高麗による抵抗がありました。その後、高麗軍の一部が、元の言いなりになる高麗政府に対して反発し、朝鮮半島の南に拠点を置き、元と高麗に対して徹底抗戦します。彼らは三別抄(さんべつしょう)と言われました。最後は、三別抄も元に敗北します。

しかし、この三別抄の粘り強い抵抗のおかげで、元軍の日本侵攻の時期が遅れました。

もう少し早ければ、日本は国内での激しい権力闘争の渦中に外国軍を相手にしなければならなかったので、三別抄の抵抗があったことは日本にとって幸運でした。

北朝鮮で人気の第二外国語 

動画の最後の方に、金日成大学のOBへのインタビューがあります。北朝鮮の第二外国語についてです。OBは、語ります。

「もちろん、英語は世界の共通語(the official language)として重要です。しかし、私たちの国は、中国とロシアの近くにあります。そのため、英語の次には、中国語とロシア語を学ぶ必要があるのです」