金正恩の北京訪問劇に学ぶ経済格差を超えた旧交の温め方

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金正恩(キムジョンウン)さんが、北京訪問を終えて帰路に着いたみたいですね。例によって専用列車で。

グーグルで「平壌 北京 距離」で調べたら、平壌から北京まで直線距離(直線とはちょっと違うけど)で約800kmほどのようです。

実際は直線進行で北京に着くわけはないので、1000kmは超えるんでしょうが、まあその程度で着いちゃうのが北京なんですね。

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例によってミステリアスな訪問で、記事によれば、正恩氏は中国の薬工場を見学して、北京の高級ホテルで中国の要人とランチして、習近平(シージンピン)国家主席と会談をしたようで、細かい内容は不明。

「食べて、話して、見学して」と、今流行りのミステリーツアーか、とか思っちゃいますけど、当事者たちにとってはほとんど出来レースなのでしょう。

いち傍観者としては、不慣れな米朝首脳会談を前にレッスンを習氏から受けるのか、とか思っちゃいますけど。

それにしても思うのが、今回の訪問は、習氏の招きによるものらしく、中国人の義理堅さをあらためて認識させられる国際政治の一幕ですよね。

中国と北朝鮮は昔から仲が良くて、1950年に始まった朝鮮戦争でも、中国は北朝鮮に力を貸しました。当時はGDP的にはどちらも貧乏だったはずです。もう50年以上も前です。

ところが、今や中国は当時とは比べものにならないくらいリッチになり、一方で北朝鮮は・・・という具合。

普通、これだけ差がつけば、リッチな方は、いくら昔仲が良かったにしても、「ちょ、あんま話しかけんとって」みたいになっちゃいそうですよね。50年後の同窓会でボロ着の旧友が自分の高級スーツに触れてきたら、内心「ちょ、触んなや!」ってなりそうですよね。 

ところがどっこい、習氏は自ら、正恩氏を招いたと。

これぞ最大のミステリーですよ!

でないなら、この世にはお金以上に大事なことがあるということを教えてくれる、国際政治上の感動の一幕です。

胸熱。

と、人間も捨てたものじゃないと思いたいところですけど、有識者分析的には、北朝鮮は自由主義陣営(すなわちアメリカ陣営)と直接国境を接することを防いでくれるいわば緩衝地帯(かんしょうちたい)として中国にメリットを与えてくれる存在なんですよね。

すなわち、中国にとって北朝鮮は、国防的にはかなり大事なヤツ。

ここに中国と北朝鮮、リッチとプーアの仲良しの秘訣がうかがえます。

義理はちょっと妄想だったかもしれない。