ドラマ『紅楼夢』を鑑賞中。
紅楼夢は元々小説で、中国の四大名著の一つです。
中国版源氏物語とも言われていますね。
大邸宅で暮らすお坊っちゃまの宝玉(ほうぎょく)と、ツンデレ美少女林黛玉(りん たいぎょく)との、近づいては遠のく、遠のいては近づくむずがゆい恋と、その二人を取り巻く侍女らとの日常生活を描いた作品です。
今日観たのは、宝玉と林黛玉との仲良し読書シーン。紅楼夢の中でも名シーンの一つとされます。ちょっとだけ紹介すると、
風で散った花のお墓を作り弔おうとしていた黛玉が本を読む宝玉を発見。
黛玉「なんの本?」
宝玉「いやべつに。中庸とか大学とか・・・(めっちゃ真面目な勉強本さ)」
ところが、実際に読んでいたのは王実甫(おうじっぽ)による『西廂記(せいそうき)』と呼ばれる恋愛小説。育ちの良い坊っちゃんが読むことは許されないイケない小説。
「あらいけないわあ、こんなもの読んで」という風に責めるように宝玉を睨みつける黛玉。でもニマニマと嬉しそう。
という間に、BGMに美しい歌が流れ始め、二人で仲良く肩を寄せ合い読書が始まります。
が、デレデレと二人でイイ感じになっていたところで、宝玉の何気ない一言が、林黛玉の機嫌を損ねてしまう。
黛玉「(こんな本読んで・・・)言いつけてやる!」
といった具合です。
紅楼夢において黛玉はいつもこの調子です。デレデレしたかと思えばツンツン。ツンツンしたかと思えばデレデレ。率直に言って、面倒くさい性格ですが、でも、鑑賞者は彼女のあまり幸せとは言えない生きい立ちを知っているので、何となく同情してしまうのです。
今観ているのはこの旧版のドラマ。
紅楼夢は2010年に新版も登場しています。今の審美感だと、新版の少女たちの方が可愛いく感じますし、映像美も旧版と比べるべくもないですが、ドラマとしての出来や評価は旧版の方が圧倒的に高いようですね。