「和を以て貴しとなす」
というのは、聖徳太子が604年に制定したとされる憲法十七条にある言葉です。意味は、みんな空気読んで仲良くするのが大事よな、くらいのもの。
日本における元祖、反KYの思想ですね。
今、この言葉が最も似合わない人って誰だろう、って考えた時にパッと出てくるのが、トランプ大統領ですね。
メキシコとの国境に壁を作ってメキシコに費用の負担を要求したり、気候変動対策のためのパリ協定の離脱を表明をしたり、米国に輸入される中国製品に関税をかけて自由貿易の流れに水を差したり・・・
このKYぶりは、疫病、飢餓、地震災害で人民が苦しんでいる中で「みんなで大仏作ろうぜ!」などと言い出す聖武天皇ばりです。
でも、「空気を読まない」ことは、大きな成果を出すためには時として必要です。
クイズゲームで、グーグル使うのなしな、みたいな空気がある中で、すました顔でポケットからスマホ取り出してグーグル検索するヤツはだいたい強いです。
この「空気を読まない」戦法は、世にある多くの競争ゲームにおいて有効です。
「みんなで一緒にゴールしような!(泣)」と肩を組んで横並びで走っているところから一人抜け駆けすれば、かなりの確率で1位の座を獲得できるのです。
あるいは英語学習で言えば、
A子「英検2級あれば就活で評価されるらしいよ〜」
B子「え〜、そうなの〜?じゃああたしも2級目指して勉強してみよっかな〜」
C子「じゃああたし1級とるわ」
におけるC子みたいな人が、英語力向上という成果を生み出していきます。
トランプ大統領の強みは、このようなKY戦法を、戦法とも思わずに生来の性格から自然と実践しているところにあると思うのですが、このあたりは多少彼から学んでもよいと思うんですよね。
特に空気を読みすぎて成果を出せず、悶々とすることの多い日本人にとってはなおさらです。
「Yes We Can!」と美しい理想を信じながらみんなで仲良くゆっくり、というのも良いですが、時には「It's mine!!!(それワシのや!!!)」という気概で、前へとタックルしていくことも必要なのです。
憲法十七条違反ですが。
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