中国語会話の入門におすすめの本
1. ややこしい話は抜きにしてとりあえず簡単な中国語が喋れるようになる『ひとりで学べる中国語会話』
本書の良い点は、入門者を、できる限りストレスを感じさせることなく、とりあえず簡単な中国語をしゃべれる地点にまで引き上げてくれるところ。
いきなり細々した文法の話から入ると挫折してしまいますが、この本は会話に必要な最低限な説明にしぼってあるので、気持ちよく中国語学習が進められます。
しかも入門書とは言え、応用の効くフレーズが多数取り上げられているので、それらを覚えれば、単語を一部入れ替えるだけで、色々な場面で使うことができます。
そういう意味で、労力対効果の非常に高い一冊です。
良い点をまとめると次のようになります。
・とりあえず喋れるようになり中国語の面白さがわかる
・応用の効くフレーズが多く、労力対効果が抜群
・レイアウトは見やすく、イラストは可愛く、基本的に癒し系
2. 正しい発音なくして中国語会話なし!一人で中国語の発音をマスターできる『日本人のための中国語発音完全教本』
中国語会話教材ではなく、発音教材です。
なぜここで紹介するかというと、中国語会話にとって発音は命だから。
中国語は発音に非常に厳しい言語で、発音が不正確だとまずネイティブに通じません。「我是日本人(私は日本人です)」 のような本当に簡単な一言でさえ、発音が悪いと「?」という反応が返ってきます。
紹介するのは、ネイティブの先生なしでも、独学で中国語の正しい発音が身に付けられる一冊。
いくらネイティブの発音を真似る練習をしても、間違った発音の「癖」はなかなか取れません。しかし、言葉による説明によってあっさり解消することもあります。
本書を使い、入門段階で正しい発音を身に付けておくことを強くおすすめします。
初級レベルの中国語会話が学べるおすすめ本
3. 中国語会話の核となる文法事項を実用的な例文とともに学べる『ゼロからスタート中国語 文法応用編』
声調やピンイン、「是」や「有」といった超基本的な知識があることを前提に、過去、受け身、比較表現など、英語でいう中学レベルの文法を学べる本。
これらの文法知識は会話では使い倒すので、必須です。
本書は、文法本というか、文法解説の詳しい中国語会話本といった具合です。
良い点は何と言っても、例文が実用的なこと。
日常会話で毎日のように使う、頻出表現が多く掲載さています。なので、本書の例文を暗唱していけば、相当中国語の会話がスムーズに進むようになるはずです。
ただし、語彙は別途、単語帳なりで補強しましょう。
4. 基本文法の知識を基礎にして、実用的な例文をガツガツ暗唱していく『口を鍛える中国語作文ー語順習得メソッド』の初級編
[CD2枚付]新版 口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【初級編】
- 作者: 平山邦彦
- 出版社/メーカー: コスモピア
- 発売日: 2017/07/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
基本的な中国語の文法は身に付いていることを前提に、どんどん実用的な例文を暗唱していくトレーニングができる一冊。
左のページに日本語が並び、右のページにその中国語訳が並びます。日本語を見て、ぱっと中国語に訳せるように、何度も何度も、スパルタ的に訓練していきます。
あまり細かいことは気にせずに、スポーツの練習のように何度も反復。
大変ですが、限りなく実践会話の訓練に近く、日課のように毎日続けていくと間違いなく中国語の会話力は伸びていきます。
ポイントは、忘れることを恐れないこと。
忘れても気にせず、何度も何度も繰り返し反復練習することです。
5. ネイティブらしいズレーズを集中的に学べる『ネイティブがよく使う中国語会話表現ランキング』
中国語ネイティブの口からよく飛び出す、使用頻度の高いフレーズがぎっしり詰まった一冊。
実際に耳にする生き生きとしたフレーズが並び、本のデザインも良いので、読んでいて気持ちの良い教材です。
量は多いものの、一つ一つのフレーズは短めなので、テンポよく勉強を進めることができます。
何度も声に出していれば、自然と覚えることができ、覚えたフレーズは実際に耳にすることが多いので、嬉しくなり、さらに勉強意欲が湧く、という好循環を生んでくれる良書。
6. 3語前後からなる会話で使う短い中国語フレーズが身に付けられる『瞬訳中国語 初級編』
- 作者: 西井和弥,川田直樹,藤井昌子
- 出版社/メーカー: アスク出版
- 発売日: 2009/03/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 4人 クリック: 29回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
本書は、単語帳としても、会話表現集としても使える本。
具体的に言うと、「窓を開ける」、「ネットで検索する」、「冗談を言う」、「肩をもむ」、「あそこを曲がる」 など、日常会話で使う短い言い回し表現を集中的に覚えていく、というもの。
会話では、「窓を開ける」ってどう言うんだろう、「ネットで検索する」ってどう言うんだろう、といった感じで困ることが大半なので、本書はかゆいところに手の届いた教材だと思います。
また、単語帳を使って1単語ずつ覚えていくというのはつまないと感じている方にも本書はおすすめ。
全部で700フレーズあり、単語としては約1100個覚えることになります。単語レベルは、中国語検定で言うと、準4級〜4級レベルです。
中級レベルの中国語会話が学べるおすすめ本
7. 観光、ビジネス、日常会話で使う短フレーズが約5000掲載された中国語会話フレーズ集
本書は、辞書級の会話フレーズ集。
観光、ビジネス、日常会話などで使える実用的な中国語フレーズが、ぎっしり詰まっています。ぎっしりというのは、具体的に言えば、だいたい5000例文ほど。
各フレーズは短く簡単なものですが、量が多いので、中級レベルとしました。
とっさのひとこと「辞典」とありますが、ポケットに入るくらいコンパクトです。
・実用的であること
・コンパクトで軽いこと
・例文数が多く、守備範囲の広いこと
・一つ一つのフレーズが短く、暗唱に適していること
・かゆいところに手が届く具体的な表現が多いこと
本書の良い点を挙げるとこんな感じになります。
北京生まれの中国の方が書かかれているだけあって、実際に中国人が使う言い回しが多く、本場の匂いのする会話フレーズ集ですね。
一部紹介すると、
よく眠れませんでした。
日本語は話せますか?
いいことはいいけど・・・。
電池が切れた。
一番近い道を行ってください。
大きいサイズと交換してもらえますか?
この映画は誰が出ているの?
かゆい。
足を捻挫しちゃった。
こうした感じの短い中国語フレーズが大量に掲載されています。中国語で会話する機会のある方は一冊持っておくと相当役立つはずです。
8. 基本文法の知識を基礎にして、実用的な例文をガツガツ暗唱していく『口を鍛える中国語作文ー語順習得メソッド』の中級編
[CD2枚付]新版 口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【中級編】
- 作者: 平山邦彦
- 出版社/メーカー: コスモピア
- 発売日: 2017/07/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
先に紹介したスパルタ的に中国語例文を暗唱していく「口を鍛える〜」シリーズの中級編。
全部で600の例文があり、中国語検定で言えば、3級〜2級レベルの語彙を身に付けることができます。
このシリーズの初級編とこの中級編の例文を暗唱し、『暮らしの中国語単語10000』や、『瞬訳中国語』シリーズなどで表現の幅を補強すれば、通訳などのプロではない、いち中国語学習者としては「ペラペラ」と言っても良いレベルになるはずです。
本書は、毎日続けることが肝要です。
9. 3語前後からなる会話で使う短い中国語フレーズが身に付けられる『瞬訳中国語 初中級編』
単語帳としても、会話表現集としても使える瞬訳中国語シリーズの中級編。
700フレーズ収録で、単語の数としては1100語。レベルとしては、だいたい中国語検定の4級〜3級レベルだと思ってください。
掲載された表現をいくつか紹介すると、 「にんにくよりもっと臭い」、「彼女に借りたチャイナドレス」、「月一回髪を切る」、「ギャップが大きい」、「名前が思い出せない」、「もう少しで忘れるところだった」、「税関に申告する」といった感じ。
わんこそばのように、テンポよく進められ、楽しい一冊(ただし覚えるのはそれなりに大変)。
上級レベルの中国語会話が学べるおすすめ本
10. 基本文法の知識を基礎にして、実用的な例文をガツガツ暗唱していく『口を鍛える中国語作文ー語順習得メソッド』の上級編
[CD2枚付]新版 口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【上級編】
- 作者: 平山邦彦
- 出版社/メーカー: コスモピア
- 発売日: 2017/10/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
初級、中級と紹介してきた「口を鍛える」シリーズの上級編。
全部で600例文、中国語検定で言えば2級レベルのやや難易度の高めの例文がそろっています。
このあたりのレベルの教材を手にする人は、基本的な文法や語彙は身に付いていると思うので、あとは淡々とさらに語彙を増やしたり、暗唱をこなしていくのみです。
「自分が喋れることは聞き取れる」ということで、暗唱した中国語のストックが増えれば増えるほど、聞き取り能力も向上していくので、その意味でも本書はおすすめです。
ぜひ挑戦してみてください。
11. お硬い表現も学べる貴重な中国語上級教材『本気で学ぶ上級中国語』
本書は、中国語教材市場で貴重な、上級者向けの教材。
日常生活で使う中国語だけでなく、ビジネス向けの表現やニュースを語ったりする場合に必要となる経済、社会制度に関するやや硬い表現など学ぶことができます。
やや値が張りますが、内容は手加減抜きで、これでもかというくらい中国語例文が盛り込まれているので、コストパフォーマンスは比較的良い方だと思います。
やわい中国語教材に不満な、本気で中国語を勉強している人に向いている一冊です。
12. 自宅で通訳トレーニングができる画期的な一冊『日中・中日通訳トレーニングブック』
通訳という仕事に興味のある人向けの教材。
商談やインタビューなど、通訳が必要となるような場面設定のもとで、中国語から日本語、日本語から中国語への通訳訓練ができるというもの。
中級者から使えますが、通訳訓練なので、なかなか大変です。ただし、語学学習は汗水たらした努力を裏切らないので、大変ななりにそれだけ実力が付く良書と言えます。
また、通訳ってどんな仕事なんだろうと気になっている方ににも、リアルな中身が覗けるのでおすすめですね。