「歴史、興味ない」←わかる。

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今日は歴史不感症について考えたいと思います。

歴史不感症とはなんぞや?

歴史不感症※というのは、歴史に関する情報に対してなんら興奮を覚えないことで、今即席で考えた造語です。

※調べてみるとすでに使われている方がいました()。ただ若干定義が異なるようなので、ここでは上記の意味で使いたいと思います。

歴史情報、例えば、中臣鎌足(なかとみのかまたり)、承久の乱(じょうきゅうのらん)、幕府(ばくふ)といった歴史用語が目の前に現れると、すかさず心を閉ざし、無感覚状態に入る、そういうのが歴史不感症です。

病院に行く必要はない

もちろんこれは血液検査とかでわかる、医学上の病気ではないんですが、実際こういう症状を抱えている人はけっこういると思うのです。

そして、ただ歴史情報に対して無感覚になってしまうというだけならそれでいいのですが、世間には「歴史は教養として身に付けておくべきだ」とか「自国や世界の歴史を知らないことは恥」みたいな風潮があるのです。

それゆえに、若干の自責の念やそのうち何とかせねばという思いを抱いているという人も中にはいるのではないでしょうか。

歴史不感症の原因

しかし、いくら坂本龍馬だの西郷隆盛だの鼻息荒く述べたてられても、やはり心は動かない。

これはやはり、学校教育に元凶があると考えらえます。

例えば学校で、「昔、蘇我入鹿という横暴なやつがいて、中臣鎌足と中大兄皇子が協力してそいつをやっつけた、これを乙巳の変と呼ぶ」と教えられたところで、「だから何?」なのです。ここにはB級どころか、F級のドラマさえない。

歴史用語がたくさん入って若干、箔が付いた感じがしますが、そのあたりをアルファベットに置き換えると無味乾燥さがよくわかります。

昔、Aという横暴なやつがいて、BとCが協力してそいつをやっつけた、これを乙巳の変と呼ぶ。

こんなものは、言ってみれば、「ピカチュウがヤドランを倒した!」みたいな情報と何ら変わるところがない。

ここに何かを感じろ、ここから何か大事なものを汲み取れ、と言われても無理があります。せいぜい「入鹿ってわるいやつやねんな」、「やっぱ皇子はかっこいい」程度のものでしょう。

学校でフィクションの歴史を教えるわけにはいかない

もちろん学校でも背景事情とか意義とか、多かれ少なかれ語られるのでしょうが、往々にして強調されのは、「〜はーを倒した」、「〜がーを始めた」的な事実の羅列です。 

とはいえ、教育には教育の立場がある。

上記の歴史的事実を、「昔、蘇我入鹿というやつがいて、彼は超ハンサムで、背が高くて、筋肉ムキムキで、50m6秒台で走れて、用を足す姿さえエレガントで、いつも合コンで女の子たちを独り占めにしており、そのことに嫉妬を感じていた中臣鎌足と中大兄皇子の二人が協力して彼をやっつけた」というようなフィクションとして教えるわけにはいかない。

仮に事実としてそのようなことがあっても、限られた時間で一定の歴史事項を教授しなければならない学校からすれば、そんなところに時間を割いている暇はないのですね。

歴史不感症からの脱出法

歴史不感症から脱するにはまず、「歴史って面白い!」と感じる経験が大事です。そのためには学校教育的な事実の羅列を教科書などで読むのではなく、多少フィクションを含んではいても、歴史ドラマや歴史漫画、あるいは歴史小説から入っていくのがオススメ。

意義とか詳細な史実は後からどうとでもなるのです。

できる限り史実に従いながら、ドラマ性、物語性を持たせたものとして角川のシリーズが超オススメ。学校で習った日本史っていったい何だったんだ!というくらい、面白く、劇的で、ワクワクするものになっていますね。

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