根性による3ヶ国語学習者の日記

"Every passing minute is another chance to turn it all around" ー "Vanilla Sky" 

義和団事件をわかりやすく、簡単に、解説。

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英語と歴史の勉強をかねて、イングリッシュスピーカーによる歴史解説動画を視聴しました。

テーマは、日本史でも世界史でも有名な「義和団事件」。

習った記憶はあるけど、結局何だったのか、話の中身は覚えていない、という人も少なくないはず。それもおそらく、「義和団」という、名前だけでは一体どのような人々、あるいは組織を示しているのか、把握しにくいところに原因があるのではないかと思います。

「農民反乱」なら、「ああ、農民が怒って、権力に刃向かったのだな」とすぐに理解できますが、「義和団」だとそうはいきません。「ああ、「義和団」というコーラスグループが・・・」という風にはならないでしょう。

以下、義和団および義和団事件の簡単な解説です。動画の訳ではありません。動画は字幕表示も可能なので、何度も観て、頑張って内容をつかんで!

義和団の起源

「義和団」というのは、元々は「義和拳(ぎわけん)」と呼ばれる「武術系宗教グループ」のことでした。

宗教グループというと、日々祈り、慈悲深い行いをして、救いを待ち望む静かな人々の集まりで、どちらかというとMで受け身なイメージがありますが、義和拳はそうではなく、攻めの姿勢でした。

頑張って修練をし、頑張って呪文を唱えれば、刀や銃弾をも跳ね返すことができる、『西遊記』の孫悟空のような無敵の術使いにだってなれる・・・、そのような看板を掲げる集まりです。

こうした武術系宗教グループが誕生した背景には、当時の清朝のプライドずたずたの社会状況がありました。

清朝末期の社会状況

清朝末期は敗北の歴史です。

アヘン戦争で負ける

1840年に始まったアヘン戦争でアジアの大帝国であるはずの清が、イギリスに敗れました。南京条約により、広州、福州、厦門、寧波、上海の5港を開港。香港をイギリスへ割譲し、多額の賠償金も負わされることになります。

アロー戦争で負ける

そして、続く1856年の第二次アヘン戦争とも呼ばれるアロー戦争では、清は再び、イギリスとフランスの連合軍に敗れます。これにより結ばれた北京条約では、清はイギリスに九竜半島を割譲し、天津を開港することになります。もちろん賠償金の支払いもありました。

日清戦争で負ける

さらに、1894年には何があったかというと、日清戦争です。この日本との戦争でも清は敗北。下関条約が結ばれ、清は、遼東半島、台湾、澎湖(ほうこ)諸島を日本に割譲し、清の国家収入の2年半分の賠償金を支払うこととなりました。

戦争での敗北により、清という国が変わっていく

清の国内は変質していきます。外国製品が国内に流れ込み、伝統産業が壊れていきます。また、アロー戦争後の北京条約でキリスト教の布教が公認されたことで、清国内の至る所に教会が建てられます。キリスト教の考えは、国内各地の土着の伝統的宗教観(先祖崇拝など)とは相容れないものだったので、対立が生じます。

義和拳から義和団へ

清国内の社会不安は増大し、このような状況を背景として、北京が中心に位置する華北一帯で、次々と宗教結社、武術結社が現れます。同じような不安、不満を持った人々が集まって、催しものをしたり、励まし合ったり、何かの理想について語りあったり、傷を舐めあったりと、ちょうど現代のネット民によるオフ会のようなものが華北各地で開かれるようになるのです。

そのような集まりの中で、熱狂的な支持を得たのが、義和拳でした。

「刀も銃弾も、怖くない!!!」 

(ヒューヒュー!!!!!!!)

「孫悟空にだってなれる!!!!」

(ヒューヒューヒューヒュー!!!!!!)

各地方の役人は、この熱狂的な力を外国勢力排除に活用しようとしました。義和拳を地方自衛団として公認したのです。この動きに義和拳も同調し、義和団と称するようになり、「扶清滅洋(ふしんめつよう(清を助け、西洋人を撃退する))」というスローガンが掲げられるようになりました。

義和団の過激化と清朝の宣戦布告

義和団の勢いは次第に激化、過激化し、最終的には北京にある各国公使館を包囲するに至ります。当初は、清朝トップであった西太后も義和団を鎮圧化しようとするのですが、各国公使館が包囲されるに至ると、一転、義和団の応援に回り、連合国各国に宣戦布告します。

これに対し、連合国側も清に大軍を派遣。形式的には、「清VS日本、ロシア、ドイツ、オーストリア、イギリス、フランス、イタリア、アメリカの8カ国)」という構図が出来上がりました。

清は敗北し、義和団と清の軍隊に包囲された各国公使館に立てこもっていた人々が解放されました。

これが「義和団事件」です。

義和団事件のポイント

上で、「形式的には、「清VS・・・」と書きましたが、義和団事件では、実際には必ずしも「中国人VS外国人」という構図になっていたわけではありません。

中国人の中には、生活苦や政府の弾圧を理由として教会に帰依した人も多くあり、そのようなクリスチャンは義和団にとっては敵になり得ます。実際、包囲された各国公使館の中には多くの中国人クリスチャンもいて、同じく中にいる外国人らと力を合わせ、義和団と清軍の包囲に耐えたと言います。

そして一方で、義和団の中にも中国人クリスチャンがいたりと、かなり複雑な構図になっているのです。おそらく、敵か味方かは巡り合わせ、という部分もあるのだと思います。

国内が、経済的格差や民族的対立などによって分裂しており、一枚岩ではない場合、対外的戦いにおいて、すべての人々が自国側を熱心に応援するとは限らない、ということはちょっと頭の隅に入れておいても良いですね。

参考文献およびHP

『詳説世界史研究』

Wikipedia 義和団の乱

物語として日本の歴史に感動できる漫画 

角川まんが学習シリーズ 日本の歴史 全15巻定番セット

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 歴史を勉強したいけど、複雑な人物関係や意味不明な歴史用語がキツいと感じられる方は、漫画がオススメ。

この角川のシリーズを読んで初めて日本の歴史を「目撃した」気がしました。

今までの文字の羅列(られつ)はいったい何だったんだ、という気持ちです。興味のある方はぜひ読んでみてください。

歴史英単語(レキタン)

以下、動画で登場する英語表現とその意味です。

capture(攻略する)、casualty(死傷者、犠牲者)、uprising (反乱、蜂起

)、cede(割譲する)等、歴史を語る上で欠かすことのできない用語が多く含まれ、以下の単語を覚えておくだけでも、歴史に関する英語にかなり強くなれると思います。

・distrustful(ディストラストフル) 不信の念を抱く

・powder keg(パウダーケッグ) 火薬樽(かやくだる)

・death knell(デスネル) 死を告げる鐘(かね)

・Qing Dynasty(チンダイナスティ) 清朝

・Imperial(インペリアル) 帝国の

・christian convert(クリスチャンカンバート) キリスト教への改宗者

・Sino-japanese war(サイノジャパニーズウォー) 日清戦争

・humiliating(ヒュミリエイティング) 屈辱的な

・unequal treaty(アンイークアルトリーティ) 不平等条約

・cede(シード) (権利・領土など)を割譲する

・occupation(オキュペイション) 占領、占拠

・resentment(リゼントメント) 憤り(いきどおり)、敵意

・poor harvest(プーアハーベスト) 不作、凶作

・economic disruption(エコノミックディスラプション) 経済の混乱

・banditry(バンディトリー) 強盗

・civil unrest(シヴィルアンレスト) 社会不安

・uprising (アップライジング) 反乱、蜂起

・secret organization(シークレットオーガニゼイション) 秘密結社

・emerge(イマージ) 現れる、出てくる

・mysticism(ミスティシズム) 神秘主義

・anti-foreign sentiment(アンタイフォレンセンティメント) 排外思想

・anti-Christian sentiment(アンタイクリスチャンセンティメント) 反キリスト教思想

・Righteous and Harmonious Fists(ライチャス&ハーモニアスフィスツ) 義和拳(ぎわけん)、義和団

・Yihequan(イーヘイチュアン) 義和拳、義和団

・spirit possession(スピリットポゼッション) 憑依(ひょうい)

・render(レンダー) 〜にする、〜に変える

・invulnerable(インバルナブル) 傷つくことのない

・the boxers(ボクサーズ) 義和団

・Support the Qing, destroy the foreigner 扶清滅洋(ふしんめつよう) 

・rural(ルーラル)農村の、田舎の

・Shandong Province(シャンドンプロビンス) 山東省

・out of work(アウトオブワーク) 失業中の

・rank(ランク) メンバー

・embark on(エムバークオン) 開始する

・missionary(ミッショナリー) 宣教師

・suppress(サプレス) 鎮圧する、静める

・sect(セクト) 宗派、派閥

・clash(クラッシュ) 衝突、対立、小競り合い

・Tianjin(チアンジン) 天津

・Beijing(ベイジン) 北京

・organized(オーガナイズド) 組織化された

・railway(レイルウェイ) 鉄道

・telegraph line(テレグラフライン) 電信線

・troop(トルゥープ) 軍隊

・engage(エンゲイジ) 交戦する

・the Empress(エンプレス) 女帝、皇后

・dowager(ダワジャー) (亡き夫から地位や財産を相続した)未亡人

・Empress Dowager Cixi(エンプレスダワジャーツーシー)

 西太后(せいたいごう)

・decree(ディクリー) 宣言する、命ずる

・conservative faction(コンサーバティブファクション) 保守派

・court(コート) 宮廷(きゅうてい)、王宮

・harness(ハーネス)(自然な力を)利用する

・means(ミーンズ) 手段、方法

・pose(ポウズ) (危険など)を引き起こす

・lest(レスト) 〜しないように、〜するのではないかと思い

・legation(リゲイション) 公使館

・permission(パーミッション) 許可、同意

・call in(コールイン) 呼び入れる、求める

・reluctantly(リラクタントリー) しぶしぶ

・marine(マリーン) 海兵隊

・rioter(ライオター) 暴徒

・grandstand(グランドスタンド) 特別観覧席

・refuge(レフュージ) 避難する

・chancellor(チャンセラー) 高官

・assassinate(アサッシネイト) 暗殺する

・wire for(ワイアーフォー) (〜を求めて)電報を打つ

・march(マーチ) 進軍

・invasion(インベイジョン) 侵略、侵入

・alliance(アライアンス) 同盟、協調

・ultimatum(アルティメイタム) 最後通牒

・makeshift(メイクシフト) 間に合わせの、一時しのぎの

・barricade(バリケイド) バリケード

・siege(シージ) 包囲、包囲攻撃

・legation quarter(リゲイションクウォーター) 公使館区域

・capture(キャプチャー) 攻略する、占領する

・casualty(カジュアルティー) 死傷者、犠牲者

・diplomat(ディプロマット) 外交官

・massacre(マサカー) 大虐殺

・Beicang(ベイツァン) 北倉

・Yangcun(ヤンツン) 杨村

・outskirts(アウトスカーツ) 郊外

・hold out(ホールドアウト) 耐える、持ちこたえる

・column(カラム) 隊列

・be charged with(ビーチャージドウィズ) (任務・義務など)を負う

・premature(プリマチュアー) 早まった、早産の

・relieve(リリーブ) 解放する、救済する

・brunt(ブラント) ほこ先、激しい一撃(攻撃)

・assault(アサルト) 襲撃、攻撃

・flank(フランク) 側面、わき腹

・scale(スケイル)(はしごなどで)よじ登る

・overwhelming(オーバーウェルミング) 圧倒的な

・breach(ブリーチ) (城壁など)を突破する、(約束・法律など)を破棄する

・accompany(アカンパニー) 一緒に行く、付き添う

・flee(フリー) 逃げる、避難する

・victorious(ビクトリアス) 勝利を得た

・pillage(ピレッジ) 略奪する

・ruin(ルイン) 荒廃させる

・civilian(シビリアン) 一般市民

・tale(テイル) 話、物語

・ongoing(オンゴーイング) 進行している、継続している

・snipe(スナイプ) 非難する、狙撃する、盗む

・skirmish(スカーミッシュ) 小競り合い

・calm(カーム) 落ち着く、静まる

・truce(トゥルース) 停戦、休止

・lull(ラル) 凪(なぎ)、中休み

・replenish(リプレニッシュ) 再び満たす、補充する

・shipment(シップメント) 発送

・restraint(リストレイント) 禁止、抑制

・overrun(オーバーラン) 侵略する、圧倒する

・amidst(アミスト) 〜の中で、〜中に

・chaos(ケイオス) 大混乱、無秩序

・all-out(オールアウト) 全面的な、徹底的な

・undertake(アンダーテイク) 始める、企てる

・punitive(ピュニティブ) 懲罰の、懲戒的な、

・expedition(エクスペディション) 遠征、探検

・looting(ルーティング) 略奪行為

・atrocity(アトロシティー) 残虐行為

・The Boxer Protocol(ボクサープロトコール) 北京議定書

・indemnity(インデム二イティー)  賠償金

・armament(アーマメント) 兵器

・culmination(カルミネーション) 最高潮、最高点

・bargaining power(バーゲニングパワー) 交渉力

・depose(ディポーズ) 退ける、退位させる

・execute(エクセキュート) 死刑にする

・modernization(モダニゼーション) 近代化

・constitutional monarchy(コンスティチューショナルモナキー) 立憲君主制

・oust(アウスト) 追い出す、奪い取る

・mandate of heaven(マンデイトオブヘブン) 天命

・Han(ハン) 漢

・Tang(タン) 唐

・Ming(ミン) 明

・the Opium War(オーピアムウォー) アヘン戦争