英語の勉強のやる気が出ないときは、良質な日本語の本を読もう。

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これまでやる気に満ちて、ガツガツと英語の勉強を進めていくことができたのに、急に手が止まってしまう、これはけっこうあります。急に自分のやっていることが、無駄に思えてきて、虚しくなるんですね。作文を夢中になって書くとき、完成直後は「おお、おれ天才や、作家なれるんちゃうか」と興奮するけれど、後で読み返すと恥ずかしくて死にたい気分になる、あの落差に似ています。

 英語の勉強において、そうした「やる気の大不況」が起こる原因は、僕は単純に「飽き」にあると考えています。

音楽を聴く場合のことを考えてみれば、わかりやすいです。生まれて初めてクイーンの音楽を聴いた時、もしかするとあなたは「な、なんなんだ!?この独創的で、力強い音楽は!?ク、クイーン!?」と衝撃を受け、ドーパミンとエンドルフィンで体中が満たされるかもしれません。

しかし、だからといって、上司の運転する車の中で、「え、クイーン好きなの?」みたいな流れになり、大阪から東京に着くまでの間ひたすらクイーンを聴かされたら、どうでしょう。始めのうちはニコニコと楽しみ、盛り上がることが出来たとしても、次第に無表情になっていき、最後には、「頼む!降ろしてくれ!」と耳も目も塞ぎたくなりはしないでしょうか。

英語も同じ。始めは、「What the hell is going on!おお〜、チョー英語っぽい!かっちょいいー(ニコニコ)」とテンションが上がっても、毎日毎日アルファベットを見ていたら、嫌になります。チョコレートがいくらうまくても、朝昼晩の食事はすべてチョコレート、風呂場の湯船もチョコレートソースで満たされてる、寝床は板チョコ起きてもチョコチョコ・・という風に、限度が超えてしまうと、当然嘔吐感にだって襲われます。

そういう時は、例えば、塩せんべいが食いたくなりますよね。

そう。再びやる気を取り戻したければ、一旦英語から距離を置いて、日本語を読むのがいいのです。それも、「このグローバリゼーションの時代に成長のオポチュネティーをロストしないためには・・・」みたいな、英語に脱皮しかけの日本語みたいなのではなく、極めて日本的な日本語を読むんです。例えば、僕の場合は、夏目漱石のような、一昔前の人が書いた小説や、国際感覚のなさそうなおじさんが書いた漢字多めの新書とか読みます。英語のことは忘れて、ひたすら良質な日本語を読むことに集中します。

そうすると、しばらくするとまた、「あ、英語勉強したいな」とふと思う時が来るのです。不思議と必ず、来るのです。そしてまた、英語の勉強を再開する。以下「What the hell is going on!おお〜、チョー英語っぽい!かっちょいいー(ニコニコ)」のループです。

 というわけで、英語学習のスランプに陥っている方はぜひ、無理に勉強を続けようとはせず、一度日本に戻って来てみてください。一時帰国です。

塩せんべいもたまに食うと、かなりうまいですよ。