行政書士試験に1年で合格するために必要だった10冊

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はじめに

今日は行政書士試験についての記事です。

僕は平成26年に行政書士試験に合格しました。ネット上では、あんなもん通勤電車の勉強で受かる通勤電車資格やろ、とか、法科大学院の学生がデートの片手間に様子見に来る試験、とか、定年退職したおっさんの暇つぶし試験とか、ボロクソな言われようですが、実際受けてみると、決して軽い気持ちで受かるような簡単な試験ではないと理解しました。宇宙一難しい試験とまでは言えないですが、「大変な試験」とは考えられると思います。

始めは僕も上に書いたようなネット上の意見を鵜呑みにして、「ま、ボケ防止にでも・・・」といった年初めに日記を始めるような軽いノリで勉強を始めたわけですが、途中で、「あれ・・・もう結構勉強したけど、ぜんぜん過去問理解できんぞ?」、「ボケ防止も時すでに遅しか・・・」、「通勤電車で勉強するために働くか」等々、予期せぬ事態に色々と悩んだものです。

 結果的には何とか合格できました。が、どこか詐欺にあった気分で納得がいきません。そこで、鬱憤を晴らすためにも、そして僕のような善人たちがネット上の悪しき民(たみ)に騙され、泥沼に引きずり込まれないよう、「こうすれば受かったよ」という実体験に基づいた情報をここに書き残しておこうと思います。どうか参考にしてみてください。

 

 短期合格のポイント

 ここでいう「短期」というのは「1年」のことです。行政書士試験に1年で合格というのは、まあ難易度的に考えても短期に分類してもいいんじゃないかと思います。

ポイント①必要最小限のテキストに集中して取り組む

必要最小限のテキストに集中して取り組むというのはつまり、手を広げ過ぎないということです。これは行政書士試験に限らず、「手を広げ過ぎる」というのは受験勉強では絶対やってはいけない行為で、落ちるために墓穴を掘るようなものです。でもやってしまうんですよね。特に、真面目な人ほど、「このテキストでほんとに大丈夫かなぁ・・・」と不安になり、他のテキストに手を伸ばしてしまう。「究極の一冊」を追い求めて、そんなことを繰り返しても、部屋にテキストが積み上がって、絶望感が深まるだけです。

では、なぜ手を広げ過ぎるのがダメかというと、試験用のテキストと言うのはだいたい書いていることが同じだからです。同じなんだけど、それぞれ微妙に違う表現で説明されている。そうすると、頭の中に明確な一つの説明が残りにくくなり、いつまでも理解が進まないんです。

「あれも、これも」はダメで、勉強の開始時に、この記事みたいに信頼できる良質な情報に基づき、必要最小限のテキストを準備し、徹底的にやりこむ。この選択と集中が大事です。

 

 「どれかを選んで、他を捨てる」という勇気と潔さが短期合格を引き寄せます。

 

 ポイント②難問を捨て、基礎固めに徹する

行政書士試験の問題には、「基礎的な問題」と「難問、奇怪、誰得問題」が混在しています。そこで陥りやすいパターンは、「難問、奇怪、誰得問題」に遭遇して、「こりゃあ、今のテキストじゃカバーしきれないわ」とつぶやき、本屋に行って、ぼっちの大学生のように孤立化している法律書のコーナーの、そのまたすみっこの方にあるマニアックな学術書をドヤ顔でレジに持って行き、「おれ、がんばってるわ」と自己満足に浸ることです。イタいし、意味ないです。

 ロシアの文豪トルストイがかつて、※「幸福な家庭はすべて互いに似かよったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである。」と書きましたが、この言葉を借りると、

基本問題はすべてお互いに似かよったものであり、難問はどれもそのおもむきが異なっているものである。

 となります。

 ※(トルストイ『アンナ・カレーニナ(上)』木村浩訳 新潮文庫 冒頭)

どういうことかと言うと、行政書士試験の問題は、基本問題に焦点を当てると、ある程度パターンが見出せるが、難問に焦点を当てると、ガラパゴス諸島の生態系にも劣らぬ多様性を帯びる、ということです。

基本問題は、過去問や演習問題の本をパラパラめくると、似たような問題がすぐ見つかります。しかし、難問の場合は、中々見つかりません。なぜなら、難問というのは、問われる点や問われ方があまりにも多様だからです。実務家でも普段使わないようなマニアックな条文であったり、また条文の中の細かな数字であったり、色々です。仮に「千と千尋の◯隠し検定」というものがあるとすると、

・千尋は、どこで働きたかったか?

みたいな、ストーリーに関わる大まかな事項を押さえていくだけなら、検定も比較的楽ですよね。正解はもちろん、「ここで働きたいんですっ!!!」の「ここ」でした。(A.ここ)

でも、

釜爺の腕は何本であったか?

といった類の問題までカバーしようとすると、話は違ってきます。押さえておくべき範囲が膨大になるからです。千尋の引っ越し先の家は何色か、とか、カオナシの顔を図示せよ、といった難問にも対応しようと細くみていくと、気分が滅入って天を仰ぐことになる。

 行政書士試験もこれと同じで、難問まで対処しようとすると泥沼にはまります。だから、基本問題を落とさないことを目標とする。その目標を定めれば、自ずと手段は固定され、マニアックな法律書を求めて本屋に駆け込む必要性は感じられなくなるのです。

基本に徹しても合格はできます。基本問題をきっちり正解すれば、合格点に届くように問題ができているからです。 

 

 ポイント③どこまでもしつこくなれ

しつこさが大事です。行政書士試験は、たとえ基本事項の習得に徹したとしても、覚えるべきことは結構なボリュームになります。それゆえ、例えば全体の分量が1〜100あるとすると、1から真面目に覚えていっても100に到達した頃には前半のことなんて殆ど忘れている、みたいなことが普通です。問題を解いても、こんなん覚えたっけ?です。「こんなん覚えたっけ?」、「忘れたわっ」の繰り返し。それで、砂漠に水をまいているような気分になっていき、意味があるのか、大丈夫なのか、と心配になってきます。でもそんな時でも、しつこく、淡々と、無慈悲に、勉強を継続することが大事。黙って前に進む。全然、進歩しているような気持ちがしなくても、確かに、少しづつ、合格のための知識は蓄積されています。何度忘れようが、何度打ちのめされようが、寝癖のようにしつこく立ち上がることが、大事です。そしてこの「しつこさ」がなければ、どんなに良いテキストを使っても、合格、ましてや短期合格はありません。「どこまでもしつこくあれ」です。

 

短期合格のための厳選10冊 

 ここでは、僕が試験勉強のために使ったテキスト及び問題集を紹介します。これらを使って1年で合格したので、「1年で合格するための10冊」と言っていいと思います。

実は、他にも何冊か買ったものがあるのですが、結局ほとんど使わなかったし、実質必要がなかったと感じているので、それらは省きました。では紹介していきます。

① 『公務員試験 新スーパー過去問ゼミ』シリーズの行政法
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 行政法

公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 行政法

 

 名前の通り、公務員試験向けのテキスト兼問題集です。いわゆるスー過去。テキストに関しては、行政書士試験向けのものも出版されています。でも僕は基本はこちらの方で勉強しました。行政書士試験向けのものも買いましたが、結局こちらの方が使いやすくて。でも、行政書士試験用のテキストはちょっと変則的な感じで使います。そのことについてはまた後で。先にスー過去について書いておきましょう。

良い点は、

・覚えるべきポイントが簡潔にまとまっていること。

・ポイントを覚えたらすぐにページを開いて演習ができること。

・問題の解説も簡潔で理解しやすいこと。

そう、「全体的に無駄がない」です。この記事とは違い、ダラダラとしたさぶい解説がほとんどなく、テンポよく勉強を進めることができる。問題もどっさり掲載されていますが、テンポよく進むのでそれほど苦にならない。行政書士試験に対応するために必要十分な知識が掲載されており、網羅性がある。

一方悪い点としては、無駄がないだけに(寄り道や無駄話がないだけに)、冷たくておもんね、と感じられる方もいるかもしれません。「人生はお金より、人と人との心の触れ合い」、「プレゼントは物より気持ちが大事」、「失敗しても、頑張ったことが大事」タイプの柔い人には向いてないです。

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線とか文字書き入れるだけで勉強した気にならないように注意。でも頑張ったねぇ。 

 
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②・③『公務員試験 新スーパー過去問ゼミ』シリーズの民法(1・2)
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 民法1一総則・物権・担保物権

公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 民法1一総則・物権・担保物権

 

 

公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 民法2一債権総論・各論・家族法

公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 民法2一債権総論・各論・家族法

 

 スー過去シリーズの民法パートです。民法は、分量が多いので、2分冊です。うわぁ、ってなりますよね。でも、個人的には、僕は1冊だけの行政法より、こちらの民法の方が気持ちが楽でしたね。行政法は、一般の人たちが普段あまり関わることのないことを扱っているのでイメージが湧きにくく、やっていて面白くありませんでした。でも、民法は一般の人の日常に関わることを規律しているものなので、イメージが持ちやすいし、何より、知っているといずれ役に立ちそうなことが盛り沢山です。

例えば、隣の土地からこちらの土地に伸びてきた樹木の木の根は切ってもいいけど、枝に関しては土地の所有者に切取りを求めなければならない、って知ってました?

まあ、何というか、民法は特に行政書士試験のためじゃなくても、勉強してもいいかな、って思いました。でも、何につけ友だちとかに、「民法では〜」とか「それは法律的に〜」とか言ってると、「おまえマジメかっ」と、おまえおもろないレッテル貼られるので注意。法律坊にならないようにね。

 このスー過去シリーズは、それぞれ少なくとも2周、できれば3周しましょう。僕は、この本の問題をそれぞれ解くたびに「正」という文字を使って、何回解いたか記録していきました。今見返すと、だいたいすべての問題を2回から3回解いたことがわかります。そして重要そうだ、忘れやすそうだ、と思ったところには星マークを付けてます。

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④『公務員試験 新スーパー過去問ゼミ』シリーズの憲法
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 憲法

公務員試験 新スーパー過去問ゼミ4 憲法

 

近ごろ話題の憲法です。憲法って何か?憲法とは私たちが知っている「法律」の上位に位置する「法律の親分」です。法律が民間の銀行だとすれば、憲法は中央銀行である日本銀行です。勘違いしている人も多いですが、憲法は私たち国民が守るべきものではありません。憲法はその国の権力者を縛るものです。だから憲法を遵守しなければならないのは、国の統治者です。私たちは憲法に基づいて作られた法律を守っとればよいのです。

憲法は権力者に対し、どのようなことを守るよう要求しているのか。憲法を学べば、そのことがよくわかります。

ちなみに、憲法はめっちゃ勉強しやすいです。信教の自由とか、職業選択の自由とか、すぐイメージできるでしょ?憲法って、「国の基本方針」とも言えるので、ざっくりとしていて、わかりやすいのです。法律のように細かなところがない。ま、そのざっくりさが、権力者に恣意的な解釈を許してしまう、というところがあるのですが、ところでしかしここでは行政書士試験対策について語っているのではなかったか。

矢が飛んでこないうちに次いきまーす。

 ⑤『行政書士40字記述式過去問+予想問題集』
行政書士40字記述式過去問+予想問題集〈’17年版〉

行政書士40字記述式過去問+予想問題集〈’17年版〉

 

 行政書士試験には記述問題が出題されます。しかも、配点がかなり高い。試験終了後、記述の出来次第で、合否が決まる、みたいなハラハラドキドキ体験が多くの人を待ち受けてます。だから記述対策をしっかりしていないと、後で「もっと記述がんばとったらよかったー・・・!くそっ」ってなります。記述で必要とされる知識は上記のスー過去シリーズで得られますが、記述ではその知識の応用力が問われます。まぁ「法律の適用力」ですよね。こういうのは、訓練積んどかないと、パッとできません。ひたすら千切りの練習だけしていて、「ちょっとみじん切りしてみ」なんて急に言われたらちょっと困るでしょ?できないことはないけど、ちょっと手こずる。記述もそれと同じ。記述は記述で練習を積んでおくことが大事です。スー過去で得た知識も記述で応用すれば、しっかり定着しますし。

ってお前、記述について語ってるだけやんけ、本のコメントしろよっ、ですよね。

 この本は法律ゲームですね。見開き2ページの左側に問題、右側に回答と解説。そしてページ毎に著者のちょっとしたコメントやテクニック紹介などが書かれています。

色んな状況設定が問題文で提示されて、それに法律的にどう対処したらいいかということを考えていきます。やっていて楽しいです。ポイントは、考えることを面倒臭がらずに、「楽しむ」ことです。そうするとゲーム感覚でやっていけます。

字も大きくて見やすい。

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 ⑥『うかる!行政書士 総合問題集』 
うかる!  行政書士 総合問題集 2017年度版

うかる! 行政書士 総合問題集 2017年度版

 

これは、行政書士試験の過去問から集められた問題が掲載されています。最近のものから、かなり昔のものまで。またオリジナルの問題もあり。

これは、僕はまあ知識を得るためというより(それもありますが)、行政書士試験の問題の癖に慣れるためにやりましたね。だからだいたい1〜2周しかしてません。知識の習得ということに関してはスー過去でOKだろうと思っていたので。それに、1年という限りある時間の中で、すべての問題を3周するというのも難しかったです。

スー過去やってこちらもやってると、問題量の多さに正直うんざりしてきましたね、ほんとに。でも、いらないか?と問われたら、必要な一冊でした、と答えます。

 ⑦『行政書士 過去問題集』
みんなが欲しかった!  行政書士の5年過去問題集 2017年度 (旧:行政書士 一般合格シリーズ)

みんなが欲しかった! 行政書士の5年過去問題集 2017年度 (旧:行政書士 一般合格シリーズ)

 

そりゃあ、過去問はいるでしょう。それなりに覚悟のいる試験で過去問を解かない人っているんですか?

と言いながらも、僕は、時間を計って通しで全部解いたのは1年分だけです。勉強も一度一通り終えた頃に。んで、打ちのめされました。ええっ、全然合格点に届いてないぞ!?って。そうやって一度泣くための本です。そしてその悲しみをバネにまたがんばる。

残りは、勉強の途中途中で、好きなところを3問連続で解いて、「あー、1問間違った!おしい」、「うほほ!3問正解!」、「3問とも間違い!はは、落ちるわ、爆死」みたいに、「合格できるできないの占い」みたいな感じで使ってました。まぁ、こんな使い方する人も珍しいでしょうが・・・。なぜこんな使い方したかって言うと、単純に3時間も机に張り付いて本番さながら問題に取り組むというのが面倒だったからです。それができる人は、やっぱそうした方がいいんでしょうかね?

よくわからないですが、おそらく1番大事なのは、どのようなやり方であれ、とりあえずは「やる」ことでしょうね。やることなしに、やれることはありません。

 ⑧『うかる!行政書士 直前模試』
うかる!  行政書士 直前模試 2016年度版

うかる! 行政書士 直前模試 2016年度版

 

 作者オリジナルの直前模試です。はじめに言っておくと、正直言ってこれはかなり難しいです。行政書士試験の近年の平均的な難易度より明らかに難しいと思いますね。僕はその事実を知らなくて、試験の数日前に解いて、合格点に届かず、「!?」ってなりました。もう試験直前でどうしようもないですからね、「!?」としか反応できませんでした。でも、帰ってからネット上の感想を見てみると(外のカフェで解いたんです)、やはり難しいというような評がありまして、そうか、と、そうかそうか、と、安心したわけです。

結果的にも合格できたわけですし、ま、解けなくてもよかったんでしょう。でも、この模試で合格点を取れることを目標にしていると、行政書士試験の問題もやすやすと解けるようになるまで、はやいかもしれませんね。ただし、短期合格のポイントのところで書いたように、難問ばかりに気を取られてはいけません。どこまでも基本知識の習得が大事です。基本知識をどういう角度で問われても、変な言い方で問われても、「ふふーん、あれね」と余裕を見せれるくらい、基礎をこちこちに固めましょうね。

 ⑨『うかる!行政書士 総合テキスト』
うかる!  行政書士 総合テキスト 2017年度版

うかる! 行政書士 総合テキスト 2017年度版

 

普通は、スー過去より、このテキストを使うんでしょうか。使うんでしょうね。行政書士試験を受けるのに、わざわざ公務員試験向けのテキストを選ばないでしょう、普通は。

でも僕はこのテキストを勉強の中心には据えませんでした。これは、行政法も民法も憲法も一般知識もぜーんぶを一冊にまとめたもの。当然それぞれ科目あたりの掲載事項は少なくなります。スー過去のような分冊を全部やるより、網羅性は欠けるでしょう。

ただ、僕は商法と地方自治法、そして基礎法学に関しては、このテキストを使って覚えました。それだけです。民法とか憲法の部分はほぼ読んでいません。商法と地方自治法と基礎法学のみ。スコップ買ったけど、土を掘るという本来の用途に使わず、それでスープ飲んでる感じですね。そういう意味では、スー過去と差別化されており、有用性は高かったです。必要な10冊からは外せないものでした。商法も地方自治法も基礎法学も配点は低いですが、さすがにまったくの無勉は危ういでしょう。最低限のことは押さえておく。最低限押さえるためには、逆にこのまとめ系テキストの情報量がちょうど良かったのかもしれません。さすがに、1年リミットでは、商法、地方自治法等を専門テキストで勉強する時間も余裕もなかったです。

 ⑩『理解しやすい政治・経済』
理解しやすい政治・経済 新課程版

理解しやすい政治・経済 新課程版

 

 最後の一冊。でもめっちゃ大事な一冊。

行政書士試験には一般知識が出題されます。配点もわりと高いし、基準点より低いと足切りされます。つまり、「常識ないやつはこっちくんな」ってことですね。常識って言っても広いですよね、どこまでの、そしてどんなタイプの常識が求められるのってことです。基本、政治経済みたいな、中学高校の社会科で習うようなことを身に付ければいいです。それ以外にも変なのが出たりしますが、あまりに予測不可能なので、政治経済の知識を準備しておけばOK。そしてこのテキストがコンパクトにまとまっているし、わかりやすい。あの佐藤優氏も教養人になるための一冊として推薦されてます。ただ、全部隅から隅まで覚える必要はありません。そして、そんな時間もないと思います。だから、こちらはまあ気軽な感じで、適当なところを法律の勉強の合間に読んでいくのがいいと思われます。毎日新聞読んで知識を増やす、みたいなことするんだったら、新聞のかわりにこれをつまみ読みしていった方が無駄がないと思いますね。中学高校時代と違い、大人になってから読むと「へー」と案外面白く読めるんじゃないかな。

その他、行政書士試験合格のための道筋

DVD講座を利用して自宅学習 

メリット

DVD講座を利用すれば、講師の声や、動的な映像もあり、書籍だけの学習より明らかにやる気が増します。費用の目安としては、5万円〜9万円。

市販テキストを使った独学よりはお金がかかるけど、大手予備校に通うよりは断然に安い、といった位置です。

このDVD講座に関しては、例えば、行政書士試験を含めた数多くの通信講座サービスを提供しているフォーサイト さんは有名ですね。メールで講師に質問できるといった利点は大きく※、合格に必要十分な教材をまとめてセットにしてくれているので、手を広げすぎるということもなく、安心できます。

以後、変更される可能性もあるので、各自リンク先のサイトで確認してください。

デメリット

DVD講座のデメリットは、あまり見当たらないのですが、強いて言えば、学校に通うほどにはプレッシャーがなく、怠けてしまう可能性があるということでしょうか。

行政書士試験講座のある予備校に通って講師や他の生徒とともに学ぶ 

メリット 

目の前に講師がいる、周りに同じ目的を持った同志たちがいる、ということで、モチベーションは極めて高く維持できます。費用の目安としては、10万円〜25万円。

適度なプレッシャーもあるし、他の学習法と違い、高い受講料を払っているので、それだけ本気になれます。自分に甘めで、すぐに怠けちゃう性格の人は、予備校は積極的に活用するべきです。

また、講師に直接質問をしたり、予備校によって有名講師のカウンセリングを受けたりできるのはめっちゃ嬉しいですよね。費用がかかる分だけ、得られるものは大きいのです。 

法律資格専門の受験指導をされている伊藤塾さんなど、大手予備校はやはり質的にも安心できますね。

デメリット 

他の学習法に比べて費用がかかることと、働きながら合格を目指している社会人受験生にとっては、物理的に学校に通うのがやや負担であることなどが挙げられます。